ワーホリや留学で海外に行きたいという皆さんの中には、「帰国後は海外と関わる仕事がしたい」「英語力を活かして働きたい」という方が多いのではないでしょうか。
ただ、漠然と「いずれは日本に帰国して再就職しよう」と考えつつも、その先のことを具体的にイメージするのは難しいですよね。
今回のキャリアコラムでは、「具体的な方向性(職種・業種)は決まっていないけど、いつか海外関連・外資系企業で働きたい」となんとなく思っているみなさんがワーホリ中にすべきことを取り上げていきます。
《目次》
・どうしてワーホリしたいのか、をじっくり考えよう
・実際にワーホリ後、海外関連の仕事につけるのか
・重要なのは、「アピールできる実績」
どうしてワーホリしたいのか、をじっくり考えよう
ワーホリで海外へ行くというのは、人生の中でも非常に大きな決断のひとつですよね。今ある慣れ親しんだ環境を離れ、まったく知らない世界に飛び込んでいく。ましてや一度仕事を退職したり、学校を休学したりなどして全く違う道を歩む。海外で生活できるワクワクも多いはずですが、一方で不安も付きまとうのは当然の心理です。
となると、帰国後のキャリアについてワーホリ前に考えるのは容易ではないかもしれませんね。
ですが、帰国後のキャリアのイメージが湧かないにしても、「どうしてワーホリしたいのか?」「海外で何をしたいのか?」という点は、ワーホリの計画段階で、それも計画の初期段階でじっくりと冷静に考えておきましょう。
もしその時点で、「キャリアアップをしたいから」「キャリアの可能性を広げたいから」という答えに行きつくのであれば、「とりあえずワーホリ行ってから考えよう」と安易に考えず、今の時点から将来の方向性をじっくりと考えてみることをお勧めします。
実際にワーホリ後、海外関連の仕事につけるのか
ワーホリの経験を経て帰国した人たちは、実際に海外関連のお仕事や外資系勤めが叶っているのでしょうか。
その答えは、おそらく「叶っている人もいるが、大多数ではない」です。
企業の採用担当に話を聞いてみても、「ワーホリに行っていた、というだけでは大きなアドバンテージにならない」と言われています。それはなぜかといえば、「ワーホリは、本人の決意・年齢・お金が揃えば、誰でも行けるから」です。
さらには、ワーホリは滞在期間が限られているものの、その中でどんな生活を送るかはすべて本人の手にかかっています。
勉強をしても良いし、しなくても良い。
働いてもいいし、働かなくても良い。
現地の人や外国人とばかり関わっても良いし、日本人とばかり関わっていても良い。
そんな自由度の高い1年間の中で、ただ単に「ワーホリで海外生活を送りました」というのは、なんのアピールにもならないのです。
重要なのは、「アピールできる実績」
ワーホリというのは、みなさんの人生を大きく変えるようなきっかけになる可能性があります。しかし、厳しい言い方かもしれませんが、ワーホリをしたからといって必ずキャリアアップが期待できるわけではありません。
重要なのは、ワーホリ中に何をしてきたか、です。
それも、単に「海外で働いてきました」ではなく、「海外で働いた経験から、〇〇という実績を得てきました」というように、具体性が非常に重要です。
「海外の接客を経験しました」
⇒海外の接客で何を学んで、今後何をどう生かせるのか?
「外国人と一緒に働きました」
⇒外国人と働いて、何を感じて、どう成長して、それによって今後どう貢献できるのか?
「海外で生活して、異文化理解力が高まりました」
⇒理解力が高まったことで、今後採用後にどのような働きができるのか?
ワーホリ経験者はどうしても赤字のようなアピールをしがちですが、それでは採用担当は十分あなたの能力や魅力を感じることができません。
面接やエントリーシートの段階で、いかに「この人を採用したら、今後会社の業績にとって良い影響がありそうだ」と感じさせるか、というのがポイントです。
特に、外資系企業は日系企業よりも一層実力・成果主義的であることが多いです。採用担当はあなたの現地での苦労話を聞きたいのではなく、その苦労した経験から何を得て、どんな強みを持って今後貢献してもらえるのか、という部分に関心があるのです。
ワーホリ前の方々の中には、最初からワーホリに行く目的が明確でない方も大勢いらっしゃいます。ただ「いつか海外経験を活かして仕事をしたいなあ」とぼんやりとでも感じている方は、ワーホリ前、そしてワーホリ中に、何が将来のキャリアに役立つのかを意識できるようになることが重要です。
今の環境を手放してワーホリに行くという人はそれだけで、自ら一歩踏み出せる人、ということです。その一歩の大きさ、そして価値を決めるのは、計画段階の今のみなさんですよ!
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