「英語が話せるようになりたい!」そんな風に頭では思いつつ、実は英語を”話す”練習が足りていない。
あなたもその一人ではありませんか?
「せっかく留学・ワーホリに行ったのに、あんまり英語話せるようにならなかったな…」という結末を招いてしまう背景には、英語の上達を妨げる”性格・気質”があるからかもしれません。
本記事では、そんな「英語伸びない」の壁を破るためのちょっとしたコツをご紹介していきます。
<目次>
・英語上達の妨げになる日本人の性格、気質
・バイリンガルは多重人格
・自分の殻を破るではなく、別人格だと考えてみよう
英語上達の妨げになる日本人の性格、気質
野球選手になるためには、素振りやフォーム改善などの自主練ばかりではなく、試合などの実践練習も不可欠ですよね。
これと同じように英語を話せるようになるには、単語や文法・発音改善などの自主練(インプット)に加えて、会話の練習(アウトプット)をしなければなりません。
留学やワーホリの語学学校選びをする際にも、「スピーキングを伸ばしたいから、スピーキングの時間が多い語学学校が良いです」と希望する方は多いです。
ところが、語学学校の先生たちに話を聞くと、「日本人は授業であまり発言をしない」と言うのです。
困ったことに、”出発前の意気込み”と”現地での言動”に、大きな矛盾が生じてしまっています。
これには日本人特有の気質や風潮が知らず知らずのうちに影響してしまっている可能性があります。例えば、
・間違えることは恥ずかしいこと、と無意識に感じている
・英語を話す自分に慣れていないため、気恥ずかしい
・日本の教育現場では、しっかりと先生の話を聞くことを教えられる
もちろん日本人が全員当てはまるとは言いませんが、多くの日本人に根強く植え付けられてしまっている”シャイな部分”というのは、確かに英語上達の妨げになってしまっているように感じられます。
人間に植え付けられた性格というのは、簡単に変えられるようなものではありませんよね。人見知りの人が突然社交的な目立ちたがり屋になったり、のんびり屋さんが突然せっかちになったりということはあまり見かけません。
このように考えると、どうしても「ああ、このシャイな性格を変えられない限り、英語が話せるようになんてならないだろうな…」と感じてしまいがちです。
しかし、みなさんが自らの性格をまるごと変えずとも、英語が上達しやすくなるコツがあります。
それが、”多重人格になること”です。
バイリンガルは多重人格
アメリカのとある言語学者による調査・論文で行われている実験のひとつに、サンフランシスコ在住の日本人女性へのインタビューがあります。
被験者の日本人女性たちは日本語を母語としているものの、アメリカ人と結婚し現在はほとんど英語を使って生活していました。その彼女たちに対し、それぞれ日本語・英語で同じインタビューが行われたのですが、そこでのある被験者の回答を見てみましょう。
~~~~~~~~~~~~~~~
1. When my wishes conflict with my family…
自分の望みや夢を巡り、家族と衝突が起こったら…
(Japanese) it is a time of great unhappiness.
それは大変残念なことです。
(English) I do what i want.
私は私のやりたいことをします。
2. I will probably become…
今後自分がなるでなりうるのは…
(Japanese) a housewife.
主婦
(English) a teacher.
教師
3. Real friends should…
本当の友人なら…
(Japanese) help each other.
お互いに助け合うべき
(English) be very frank.
とても正直で素直であるべき
~~~~~~~~~~~~~~~
このインタビューは同じ場所で、且つ同じインタビュアーから行われたもの。その中で1度目は日本語のみ、2度目は英語のみで全く同じ内容を質問がされています。
それにもかかわらず、日本語・英語での回答にこれだけの差異が見られたというのです。
日本語での回答にはどこか消極的な姿勢が映し出され、英語での回答には強く自分の意見が反映されている印象を受けます。本当に同じ人から得た回答なのか?と一見信じられないような内容ですね。
このように、バイリンガルはそれぞれの言語によって性格が異なる場合がよくある、ということがわかっているのです。
これをふまえ、これから英語力を上げたいと思う日本人のみなさんには、英語を習得しようとしている今の段階から”英語を話す別人格の自分”を作り上げることをお勧めしたいのです。
自分の殻を破るではなく、別人格だと考えてみよう
「シャイな自分を忘れて、殻を破ってみて!」
「間違いを恐れず、とにかく話してみて!!!」
なんてことは、よく言われるものです。しかしながらそんなに簡単に、失敗を恐れずなんでもかんでも発言が出来るようになるかと言えば、そうではありません。
そんなみなさんは是非、英語を話すときの意識をこう変えましょう。
「英語を話しているのは、自分ではない別の人」
普段日本語を話している自分が英語を話すから、どこか気恥ずかしいと感じたり、間違えたら怖いな…という意識が働いてしまうのです。しかし、「英語を話しているのは、自分ではない別の人だ」と思うようにしたらどうでしょう。
たとえ間違えたとしても「今間違えてしまったのは、自分ではない別の人」「別に少しくらい間違ってても大丈夫だよ~」と、自分の心が少し軽くなるとは思いませんか?
もし意識を変えるだけじゃ難しいなあ…という方は、ワーホリ・留学中にみんなから読んでもらうイングリッシュネーム(英語の名前)を付けてみましょう。
日本人は海外に行っても日本の自分の名前をそのまま貫き通す人が多いですが、ワーホリ・留学中にイングリッシュネームをつける人は、世界的には意外と多いんです!
例えば私がワーホリ中に出会った韓国の男の子は、「My name is Dongwook. Please call me Jack!」と自己紹介をしていました。また、タイの女の子も「My name is Saimai-Maneerat. Call me May!」と。
外国人の名前は覚えられにくかったり、正しく発音をしてもらうのが難しい場合がありますので、親しみを持って読んで欲しいという気持ちでイングリッシュネームを用いることも多いです。
しかし、例え自分の本当の名前が呼びやすかろうとそうでなかろうと、イングリッシュネームをつけるのは自由!自分の性格を変えて英語の上達スピードを上げたい、という方は是非「英語を話すもう一人の自分」に、名前を与えてみてください。
英語ができると、世界中と繋がれる
母語に加えて使える言語がひとつ増えるだけで、コミュニケーションを取れる人の数が何倍にも膨れ上がります。その中では、日本では知りえなかった考えや文化に触れることもでき、自分の価値観が変わっていくこともあるでしょう。
「英語が話せるようになりたい」という方は、いずれ英語を通して新しい自分にも出会えるチャンスなのです。
<おすすめ記事>
留学・ワーホリで100%陥る『カルチャーショック』の仕組みと対処~現地滞在中編~