爽やかな春が来た…と感じていたら、あっという間に夏のような陽気の日も増えてきましたね。日差しが強くなるとともに、気になってくるのが紫外線対策!
特に、紫外線が強いことで有名なオーストラリアに渡航する皆さんは、美容と健康を守るために、しっかりとした対策が必要です。
今回は、常夏のオーストラリアで必要な紫外線対策についてご紹介します。
<目次>
●オーストラリアの紫外線はどれくらい強いの?
●オーストラリアの紫外線による健康への影響
●オーストラリアの紫外線対策
①日焼け止めクリーム
②紫外線対策グッズ
③紫外線を避ける行動
●オーストラリアの紫外線はどれくらい強いの?
オーストラリアでは、紫外線が非常に強いと言われていますが、実際日本とどれくらい差があるのでしょうか?
紫外線の強さは、UVインデックス指数という数値で表されます。
UVインデックス指数が1~2であれば「弱い」とされ、安心して都外で過ごすことが可能。3~5であれば「中程度」、6~7であれば「強い」とされ、長袖のシャツや日焼け止め、帽子などの利用が推奨されます。8~10は「非常に強い」、11以上であれば「極端に強い」と表現され、日中の外出は出来るだけ控え、出る際は必ず長袖のシャツや日焼け止め、帽子をするようにと定義されています。
一般的に、日本に比べてオーストラリアの紫外線は5~6倍などと書かれているものもありますが、それはシーズンや都市によっても大きく異なるようです。
例えば、東京とシドニーの最高UVインデックス指数はどちらも10で、最低指数は2です。両国の最大都市における紫外線の強さは、ほとんど変わらないということですね。
しかし、赤道に近いダーウィンなどの北の街になると、また事情が異なります。なんとダーウィンの最低UVインデックス指数は8、最高指数は13、年間平均で10.75と、非常に値が高くなっています。東京に比べてもかなり差が大きいですよね。
特に、南半球に位置するオーストラリアは日本と季節が逆になる為、日本の冬からオーストラリアの夏に移動する場合、その落差は実際に5倍にも6倍にもなる可能性があります。日本と変わらないなら適当でいいか、なんて気を抜かずに、しっかり紫外線対策が必要だと言うことですね。
●オーストラリアの紫外線による健康への影響
オーストラリアではその紫外線の強さから、皮膚がんの発生率が非常に高いことが指摘されています。
オーストラリアがん協会によると、毎年新たに診断されるがんのうち、約80%が皮膚がんであり、その大部分は日光への露出が原因となっているとしています。オーストラリアの皮膚がん発生率は世界で最も高く、カナダ、アメリカ、イギリスのそれぞれ2~3倍とのことです。
その為、オーストラリア政府は国を挙げて紫外線対策を強く推奨しており、子ども達へ紫外線を防ぐための方法を指導したり、政府のWebサイトで紫外線の強さを日々掲載していたりするのです。研究結果によれば、実際に日焼け止めクリームを塗ることで、有棘細胞がんなどの発生を約30%減少させると報告されています。
筆者も、オーストラリアに滞在していたころはホストマザーにいつも「日焼け止めを塗りなさい!」「ほら、帽子を忘れないで!」と怒られつつ対策をしていました。また、元々あったホクロを見て、「これ前よりも大きくなったんじゃない?もしかして皮膚がんかも…!」と心配され、病院で検査してもらったこともあります(幸い、ただのホクロでした)。
日本では基本的に美容への関心と共に語られる紫外線対策ですが、オーストラリアでは主に健康を守るための大切な取り組みなのですね。
●オーストラリアの紫外線対策
では、具体的にオーストラリアではどのような紫外線対策が必要なのでしょうか?今回は、「日焼け止めクリーム」「紫外線対策グッズ」「紫外線を避ける行動」の3つのポイントでお話ししたいと思います。
①日焼け止めクリーム
紫外線対策と聞いて、まず真っ先に思い浮かべるのは日焼け止めクリームの存在ではないでしょうか。
日焼け止めクリームの中には、クリーム自体が紫外線を吸収して、肌まで届くのを防ぐ「紫外線吸収剤」と、紫外線を反射することで肌を守る「紫外線散乱剤」の2種類があります。
日本で多く使用されるのは、さらっと肌になじみやすく白くなりにくい紫外線吸収剤の日焼け止めクリームです。
反対に、オーストラリアの主流は紫外線散乱剤。紫外線吸収剤に比べるとベタベタ感があり、白く残りやすい特徴があります。日本の日焼け止めクリームの方が良い!と考える人も多いですが、紫外線吸収剤の方が肌への負担が少なく、デリケートな肌の人にはおすすめです。
オーストラリア大使館では、日焼け止めの塗り方のポイントについて言及しています。
- 原則として多めに塗ること。肌にすり込むのではなく、皮膚に薄い膜ができるくらい残すのがポイント。まばらではなく、きっちりすき間なく塗る。
- 浸透する時間を考え、屋外に出る最低20分前に塗るようにする。
- 2時間毎に塗り直す。また、泳いだり運動したりした場合にも、すぐに塗り直す。
出かける前にササッと一度軽く塗ってはい終わり!では不十分。出発前に時間的な余裕を持ってたっぷりと塗り、2時間ごと、或いは水や汗でクリームが流れてしまった場合もすぐに塗り直すことが大切だと言うことですね。
オーストラリアの家庭の玄関には、ポンプ式の大きな日焼け止めクリームがどーんと置いてあることも多いです。家族みんなの外出に、必須の習慣になっているのだと感じます。
②紫外線対策グッズ
<帽子>
紫外線対策を意識するなら、前にしかつばが無いキャップよりも、やはり全体的につばが幅広の帽子がオススメ。頭だけでなく、顔全体や鼻、耳、首も保護できるものが理想です。ただし、帽子は上からの紫外線を遮ってくれても、横や下から反射してくる紫外線は防げない為、日焼け止めクリームとの併用は必須です。
オーストラリアの小学校では、「No hat, No play」と言って「帽子をかぶらなければ外で遊んではいけない」というルールを徹底しています。私たちも子どもたちに倣って、しっかりと頭から対策を行いましょう。
<サングラス>
目にはもともと紫外線を防ぐ機能が備わっていますが、強い紫外線を長時間浴び続けると、白内障や角膜炎などを発症するリスクが出てきます。一日中野外で過ごすような場合は、積極的にサングラスを利用しましょう。サングラスは、色が濃ければ濃いほど紫外線をカットできるかというと、そういうわけではありません。「紫外線透過率」の表記があったら、できるだけその数値の低いものを選ぶようにしましょう。
現地で販売しているサングラスは高い鼻の形に合わせて作ってあるものが多く、日本人の顔に合わず、ずり下がってきてしまうこともありますので、いくつも試着をしてベストなものを選ぶか、日本で購入していきましょう。
<日傘>
主にアジア各国で紫外線対策として多く利用される日傘。日本に比べると、オーストラリアでは日傘を使用する人は決して多くはありません。しかし、そこは移民の国オーストラリア!近年では主に現地在住のアジア人が日傘を利用する様子も多く目にしますし、晴れの日に傘をさしていても変に思われるということはなくなってきました。
しかし、現地ではそれほど日傘商品の取り揃えは多くありません。軽さやデザインの豊富さ、コンパクトさなどは日本の日傘が圧倒的に勝りますので、日傘を利用したい人は日本から持っていくのがいいかもしれません。
③紫外線を避ける行動
オーストラリアの夏にあたる11月から2月の紫外線は、年間で最も強く、その強さは赤道直下の国と並ぶ程。オーストラリア大使館によると、オーストラリアでの紫外線レベルは、午前10時から午後3時にピークに達し、この5時間で一日の紫外線の60%を受けることになるとのこと。 紫外線の強弱は気温と比例するものではないため、涼しいから、あるいは曇っているからといって紫外線が弱いというわけではありません。
出かける前にはその日の天気とともに紫外線レベルを確認しましょう。オーストラリアでは、一般的なテレビでの天気予報のほか、Webサイトやアプリなど、さまざまな媒体でUVインデックス指数をチェックすることが出来ます。あまり指数が高い日には、できるだけ不要な外出は控え、屋内での活動に切り替えるなど対策をしましょう。
屋外でのアクティビティを行う際には、できるだけ日陰を選んで歩きましょう。ビーチや公園でのピクニックなど、屋外で長時間活動をする際には、パラソルやテントなど、日陰を確保できるツールの用意をしていきましょう。
いかがでしたか?
太陽が輝く南の大陸オーストラリアを健康的に満喫するためにも、しっかりとした紫外線対策を行いましょうね!
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