海外の語学学校では、自分の国を説明するプレゼンテーションが、最低でも1回はあると思います。その際、自分の国を説明する時に、ほとんどの方が国旗を使います。日本の国旗は白地に赤い丸とわかりやすいですが、正式に書こうとすると、国旗の書き方には、細かい規定があります。
今回はよく見ないと気付かない国旗についてご紹介いたします。
■実は幅が統一されていない?フランスの国旗
「トリコロール」で有名なフランス国旗。トリコロールとは赤・白・青の組み合わせのことで、自由・平等・友愛を象徴しています。フランス国旗の3色は同じ幅に見えますが、割合でいうと、左から33:30:37と赤色が一番太いです。理由としては国旗が風でなびいた時、一番遠い赤色の幅が狭く見えてしまう事、白色が他の色よりも太く見えてしまうのを抑える為です。以前は陸・海・空軍で使用されている国旗を統一していましたが、現在では陸・空軍の国旗は、三色とも幅が統一されており、海軍のみ幅が異なります。ちなみに、自由・平等・友愛はどの色と明確に決められていません。
■斜めの線が上下左右非対称?イギリスの国旗
「ユニオンジャック」として有名なイギリス国旗。イギリスの正式名称は、グレートブリテン北部アイルランド連合王国と言い、3カ国の国旗を組み合わせたものになります。
一つ目は、イングランドの国旗です。白地にセント・ジョージ・クロスと呼ばれる赤い線が十字に描かれており、サッカーの試合などで使用されているので、ご存知かもしれません。二つ目は、スコットランドの国旗です。青地にセント・アンドリュー・クロスと呼ばれる白い線が斜め十字に描かれています。三つ目は、アイルランドの国旗です。白地にセント・パトリック・クロスと呼ばれる赤い線が斜め十字に描かれています。
イギリス国旗が上下左右非対称になっている理由は、3国に優劣をつけず、公平にする為です。優劣をつけない為にカウンター・チェンジという手法を取り入れており、スコットランド国旗とアイルランド国旗の斜め十字線を交互に配分し、上下左右非対称にしています。カウンター・チェンジを使う事によってどの向きから見ても同じ様に見ることができるようになっています。
■円の周りにあるデザインがすべて違う?韓国の国旗
日本のお隣の国、韓国。正式名称は、大韓民国となり、国旗の事を「太極旗」と呼ばれています。中央の赤と青で形成されている円を太極と呼びます。青が陰、赤が陽を表しており、調和を象徴しています。宇宙万物が陰陽の相互作用によって成り立ち、発展するという大自然の真理を形象化しているものです。
円の周りにある3本線のデザインはよく見るとすべて違うデザインになっています。このデザインは「卦」と呼ばれ、儒教の基本経典である易に用いられる図になります。円の周りにある卦は、すべて異なった意味があり、右上から水を象徴する坎(かん)・地を象徴する坤(こん)・火を象徴する離(り)・天を称揚する乾(けん)となります。理由として、この四卦が中心にある円を基点に統一された調和を成しているからだそうです。
■最後に
いかかだったでしょうか。なんとなく国旗をイメージする事ができるけれど、正式に書く場合はルールがある事がわかりますね。ちなみに日本の国旗は上下左右対象になっていますが、日の丸の大きさが縦の長さに対して、旗の中心から直径5分の3の大きさで描かなくてはなりません。そして、日の丸の色は赤色ではなく、紅色を用いなくてはなりません。日本が国と認めている数は世界で195カ国あります。もしかしたらご紹介した国旗以外にも、興味深い国旗があるかもしれません。話の種として覚えてみるのも良いかもしれませんね。
それでは!
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