あなたはワーホリや留学に行く理由として、どんな想いを持っていますか?
英語が喋れるようになりたい!色々な国籍の友人をつくりたい!人生に一度くらいは、日本を離れて生活してみたい!
色々考えられますね。
しかし、社会人にとって長期間海外に行くことは大きなリスクでもあります。殆どの場合、現職を退職する必要がありますし、1年、場合によってはそれ以上の期間、日本を離れることになるからです。
これは、社会人に限った事では無く、例えば学校卒業後の学生さんにも同じことが言えます。卒業してからお金をためて海外に行きたい。という学生さんは多くいらっしゃいますが、金銭面などの理由から卒業後すぐに渡航出来ないのであれば、1年以上(或いはそれ以上の期間)お金を貯めてから出発ということになります。そうなると、帰国は更に1年以上先ということになってしまいますよね。
そんな現実の中しっかりを渡航前から考えておかなければならないのが、『帰国後の就職(転職)をどうするのか』ということ。多くの方が考える、『語学力を活かした仕事がしたい!』というのであれば、相応の準備と計画が必要になります。
今回は、留学・ワーホリ経験のあるキャリアカウンセラーの視点で、海外留学後の就職(転職)活動に不可欠なポイントをお伝えします。
<目次>
其の1:留学前から帰国後の就職準備を視野に入れよう
其の2:企業側(採用者側)が留学経験者に求める能力を知ろう
其の3:留学経験を活かす為に、渡航中にすべきこと
其の1:留学前から帰国後の就職準備を視野に入れよう
留学に行くことを決めると、英語力の不安や、現地生活への期待で、ドキドキ・ワクワクしますよね。滞在VISA(査証)の準備や、語学学校・宿泊先の手配、保険への加入手続きなど、準備段階から色々なことを考えねばならず、『留学』そのものに思考が囚われてしまいがちです。
でも、忘れないでください。『留学』はゴールではありません。『英語をしゃべれるようになること』がゴールでもありません。大切なのは、『留学通じ、英語を使いこなせるようになった自分が何をしたいのか。』だということを。留学や語学は、あくまでも自己実現の手段なのです。
具体的には、帰国後の自分がどんな分野でどんな風に活躍をしたいのか、のビジョンをなるべく明確にしておくことです。
冒頭でもお伝えした通り、留学はその性質からある程度日本を離れる必要があります。留学へ行ったことそれ自体が、就職(転職)の際に不利になるということはありませんが、
・何故あえて日本のキャリアを長期間離れて留学へ行ったのか。
・その結果、見合った成果を持ち帰ってきたのか。
・その成果を得るために、どれだけの行動を行ってきたのか。
・またその経験を(将来)職務にどのように活かしていくのか。
については、採用企業側は必ず注目して来ます。
留学やワーキングホリデー経験が就職活動に不利になるかどうかは、これらの課題についてどれだけ真摯に取り組んできたかどうか、で決まると考えましょう。
其の2:企業側(採用者側)が留学経験者に求める能力を知ろう
採用企業が、留学経験者に求める能力はズバリ、
①バイタリティー :与えられた環境で能力を発揮する力 /活気
②コミュニケーション能力 :海外で培った柔軟な行動力・対話力 /乗り越える力
③語学力 :海外で培った実用的なビジネスレベルの語学力
と言われます。
ここで注目したいのは、3位に語学力が来ており、1位ではない。ということです。
これは、語学力は2の次というわけではなく、留学経験者は当然語学は(ビジネスレベルで)出来るもの。という考えからくるものです。
このことから、語学は当然出来た上で、バイタリティに溢れ、柔軟に課題を乗り越えていく力を発揮できる人材を企業は求めている。ということが分かります。
これらをしっかりとアピールできるように、上記で述べた、渡航目的~将来の展望までの自分なりのストーリーを言語化し、明確に伝えられるよう、準備をしていくことが大切です。
其の3:留学経験を活かす為に、渡航中にすべきこと
まずは何といっても語学力
留学の目的は、何といっても【語学力の習得】です。
これは海外に行くのであれば、貴方がどんな理由で渡航しようと企業側は求めてきます。
企業独自の実力診断テストを行ってくれる企業もありますが、
多くの企業が、資格や試験のスコアを評価基準にしています。
〝日常英会話は出来ますが、スコアや資格はありません。〟
では残念ながら、採用基準を満たすことは難しいでしょう。
TOEICなら830点以上やIELTS(アイエルツ)6.5以上、ケンブリッジ英検(FCE以上)等、
自身の英語力を証明できるスコアや資格を必ず取得し、履歴書に記載できるようにしましょう。
全てはそれからです。
自分について、自分の将来について本気で考える
留学の間、自分と向き合うための時間はとても沢山作ることが出来ます。
自分の強みや弱み。得意や苦手。大切にしていること。譲れないこと。どういった時にモチベーションが上がるのか。どんな時に下がるのか。困難にぶつかった時、どう解決するのか。過去どうやって困難を乗り越えたのか。海外に来て自分は何を成し得たいのか。今後はどんな環境に身を置きたいのか。どんな職場で活躍していきたいのか。
勿論、語学を活かして仕事をしていくという目標は大切です。でも、それだけでしょうか。
ひと言に語学を活かすといっても、その方法は様々です。入力やデータ管理商品の受発注などがメインの事務職もあれば、ホテルや飲食等の接客メインの職種もありますよね。
また、語学というものが、仕事にしたことなのか、趣味で続けたい事なのか。についても考えてみると良いでしょう。
一つのファクターに縛られず、広い海外で多角的に自身の可能性を考えてみてください。きっと自分の性質や価値観というものが今まで以上に明確に見えてくるはずです。
自分だけの経験(ストーリー)を言語化しよう
どれだけ素晴らしい経験をしてきたとしても、企業面接の際、その魅力や努力をきちんと伝えられないのであれば、とても勿体ないですよね。
留学を通して、学んだこと、得たスキル、成長した点などをきちんと整理しておきましょう。特に、成功体験・失敗体験の両方をストーリーとして書き出し、成功の要因や、失敗から学んだこと、そしてどう乗り越えたのかについて、具体的にノートなどに書き出してみることをお勧めします。
面接官の聴きたい事に合わせて、それらの引き出しから自身のアピールポイントをピックアップし、明確に伝えられるように事前の準備が必要です。
ここで大切なのは、世間的な価値観よりも、自身が大切にしていることや、自分なりのストーリーとして落とし込むことです。他人にとってどれだけに些細な変化でも、自身にとってはとても大きな変化であることがあります。誰に認められなくても、自分でその部分を認めてあげることも大切です。
渡航目的から、滞在中の行動、将来の展望までのストーリーと自身の大切にしている部分が一貫していることで、
話に強い説得力を持たせ、同時に自身の魅力を余すことなく発揮することが出来るでしょう。
留学を活かせるかどうかは、あなたにかかってる
如何でしたか。今回は、留学準備の際に見落とされがちな、就職活動を見据えた考え方について、
ポイントをお伝えいたしました。
語学習得が一朝一夕に行かないのと同様、留学経験を活かした就職活動というのも、簡単ではありません。それでも、その期間の価値や必要な成果をしっかりと考えて渡航前から準備をし、やるべきことが出来ていれば、自身の希望を叶えることは可能です。何よりも、海外でしかできない経験をしてきたことは、今後皆さんを何度も支えてくれることでしょう。
皆さまの人生は、留学だけで終わりません。その後何十年と続いていくものです。長い人生の中の、留学という短いチャンスをモノにするために、今できることに精一杯チャレンジして下さいね。
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