カナダのワーキングホリデー(IEC の Working Holiday)は、日本国籍の場合、18歳以上30歳以下(30歳を含む)が対象です。35歳では申請できません。「35歳」という数字を見かけるのは、IEC 全体の既定の年齢が18〜35歳で、国ごとに上限が違うためです。日本は「18〜30歳の国」に入ります(カナダ政府・IRCC の公式ページを2026年10月27日に確認)。先に結論を書くと、次の5つです。
- 日本国籍の年齢は18〜30歳(30歳を含む)です。IRCC の日本の頁の原文は「be between the ages of 18 and 30 (inclusive)」です。
- 年齢は「入国する日」ではなく「招待状(ITA)を受け取る日」で審査されます。30歳のうちに招待が届けば、そのあと31歳になっても資格は保たれ、入国は誕生日のあとでもかまいません。
- 参加できるのは2回までです(2025年4月1日から)。1回の許可は最長12か月です。
- 申請の費用は合計で369.75 CAD(参考 約41,400円)、入国時に2,500 CAD(参考 約280,000円)以上の資金を示します。
- 31歳以上は、ワーキングホリデーではなく、留学(就学許可)などの別のルートになります。
金額はカナダドル(CAD)を基準に書き、カッコで参考円を添えています。1 CAD=112円(2026年10月26日の欧州中央銀行・ECB参考レートの1ユーロ=176.15円と1ユーロ=1.5695 CAD から計算)で計算した目安で、実際の両替レートとは異なります。
1. 「35歳」はどこから来た数字? 日本の上限は30歳
IRCC の IEC のトップページには、「If you're 18 to 35 (18 to 30 in some countries)」と書かれています。IEC は国ごとの二国間の取り決めで運営されていて、既定の年齢は18〜35歳、国によっては上限が30歳です。
日本は後者です。IRCC の「国別の対象条件」の日本の欄では、日本国籍が選べるカテゴリーは Working Holiday だけで(Young Professionals や International Co-op は日本の欄にありません)、年齢は「be between the ages of 18 and 30 (inclusive)」(18歳から30歳まで・両端を含む)です。ほかの国の条件と取り違えないよう、日本の欄を直接確認してください。
2. 年齢の数え方:基準は「招待状(ITA)」の日
IEC は、プールに登録した候補者の中から招待状(Invitation to Apply・ITA)を出す方式です。年齢の審査は、この招待の時に行われます。IRCC ヘルプセンターは、次のように説明しています。
- 「If we invite you to apply for a work permit before your birthday, you have passed our eligibility assessment for the age requirements.」(誕生日の前に招待すれば、年齢の条件は通過したことになる)
- 「You do not have to enter Canada before your birthday.」(誕生日の前に入国する必要はない)
つまり、30歳のうちに招待が届けば、そのあと審査の途中や入国の前に31歳になっても、年齢で落とされることはありません。逆に、プールに登録していても、年齢の条件を満たさなくなる誕生日(日本国籍なら31歳の誕生日)には、プロフィールがプールから外れます。招待が来ないまま31歳になれば、その時点で参加できません。
招待はプールの中からのランダムな選考で、必ず届くものではありません。30歳の誕生日が近い人は、プロフィールの登録を早めに済ませるのが現実的です。
3. 参加できる回数と期間
2025年4月1日から、日本国籍は IEC に2回まで参加できます。IRCC の日本の欄は、「Japanese citizens can now participate in IEC twice for up to 12 months per participation.」(日本国籍は、1回あたり最長12か月で、2回参加できる)と書いています。1回の参加の上限は12か月で、2回で通算最長24か月です。
許可の期間そのものの延長は、原則できません。2回目は、別の参加として申請します。雇用主を変えるのは自由で、変更の手続きは要りません(オープンパーミットのため)。
4. 申請の流れ
IRCC の案内では、手順は次のとおりです。
- IRCC のアカウントを作り、IEC のプロフィールを作って提出します。資格の質問票は約10分で終わります。
- プロフィールがプールに入り、招待(ITA)を待ちます。
- 招待を受け取ってから10日以内に、承諾します。
- 承諾から20日以内に、就労許可をオンラインで申請します。
- 許可が下りたら、入国時に、入国の案内状(Port of Entry Letter of Introduction)・パスポート・健康保険の証明・資金の証明・帰りの航空券(または買える資金)を示します。
資格は、日本国籍・滞在の全期間有効な日本のパスポート・日本に住んでいること・18〜30歳・2,500 CAD(参考 約280,000円)以上の資金・滞在の全期間をカバーする健康保険・入国拒否の事由がないこと・往復の航空券(または出国の航空券を買える資金)・扶養家族を連れないこと・費用の支払い、です。
5. 費用と必要資金
IRCC の手数料一覧では、IEC の申請にかかる費用は次の3つです。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| IEC の参加料 | 184.75 CAD(参考 約20,700円) | IRCC 手数料一覧 |
| オープン就労許可の保持者の手数料 | 100 CAD(参考 約11,200円) | IRCC 手数料一覧 |
| 生体認証(1人あたり) | 85 CAD(参考 約9,500円) | IRCC 手数料一覧 |
| 合計 | 369.75 CAD(参考 約41,400円) | 上の3つの合計 |
| 入国時に示す資金 | 2,500 CAD(参考 約280,000円)以上 | 日本の欄の条件(滞在中の費用に充てる資金) |
2,500 CAD(参考 約280,000円)は、入国時に示す資金の額で、支払う費用ではありません。滞在中の生活費の総額でもありません。
6. 就労と暮らし
ワーキングホリデーの許可はオープンパーミットで、職種や雇用主の制限はなく、複数の雇用主のもとで、カナダのどこでも働けます。働くには SIN(Social Insurance Number・社会保険番号)が要り、オンライン・郵送・窓口のいずれかで申請します。給与からは所得税が源泉徴収されます。
7. 31歳以上でカナダに長期で行く方法
31歳の誕生日を過ぎた人(または、30歳のうちに招待が届かなかった人)は、ワーキングホリデーを使えません。カナダに長く滞在するなら、留学(就学許可・Study Permit)が現実的な入口です。IRCC の案内では、次のようになっています。
- 6か月未満のプログラム・コースは、就学許可が要りません(入国には eTA またはビザが要ります)。就労はできません。
- 就学許可があり、条件を満たす学生は、通常の学期中は校外で週24時間まで働けます(学校の休暇中は時間の上限がありません)。条件は、指定の教育機関でのフルタイムの就学、学位・ディプロマ・資格につながる6か月以上のプログラム、就学許可に就労の条件が付いていること、SIN があること、などです。
留学の就学許可は、ワーキングホリデーとは別の制度で、入学許可・資金の証明などが別に要ります。条件は人によって違うので、申請の前に IRCC の公式ページで確認してください。
なお、ニュージーランド(移民局)・イギリス(gov.uk)・ドイツ(在日大使館)・フランス(在日大使館)のワーキングホリデーも、日本国籍は30歳まで(ドイツ・フランスは31歳に達する前に申請)です。国ごとの上限は、それぞれの公式ページで確認できます。
よくある質問
Q. カナダのワーホリは、35歳でも申請できますか?
A. 日本国籍は申請できません。日本のワーキングホリデーは、18歳以上30歳以下(30歳を含む)です(IRCC・2026年10月27日に確認)。「35歳」は、IEC 全体の既定の年齢で、日本は含まれません。
Q. 30歳の誕生日の直前でも間に合いますか?
A. 年齢は招待状(ITA)の日で審査されます。誕生日の前に招待が届けば、そのあと31歳になっても年齢の条件は通過したことになります。ただし、招待が届くかどうかは、プールの中のランダムな選考で決まります。
Q. プロフィールを登録したまま31歳になったら、どうなりますか?
A. 年齢の条件を満たさなくなる誕生日に、プロフィールがプールから外れます。それ以降は、招待を受けられません。
Q. カナダのワーホリには、何回行けますか?
A. 2025年4月1日から、日本国籍は2回まで参加できます。1回あたり最長12か月です。
Q. 31歳以上でも、カナダで働きながら滞在できますか?
A. ワーキングホリデーは使えません。留学の就学許可があり、条件を満たす学生なら、学期中は校外で週24時間まで働けます。就労のビザなど、ほかのルートの条件は、IRCC の公式ページで確認してください。
金額・手数料・参加条件は2026年10月時点の公的な情報です。IRCC は予告なく変更することがあり、為替も日々変わります。申請の前に、IRCC の最新の案内で確認してください。
出典(公的な一次情報)
- IRCC「International Experience Canada」(年齢の既定):https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/work-canada/iec.html
- IRCC「IEC の国別の対象条件(Japan—Working Holiday)」:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/work-canada/iec/eligibility/eligibility-by-country.html
- IRCC ヘルプセンター「I'm almost too old for IEC. Can I still apply?」:https://ircc.canada.ca/english/helpcentre/answer.asp?qnum=928&top=25
- IRCC「IEC の候補者になる」(招待・申請の期限):https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/work-canada/iec/become-candidate.html
- IRCC「手数料一覧」:https://ircc.canada.ca/english/information/fees/fees.asp
- IRCC「留学生の校外での就労」:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/study-canada/work/work-off-campus.html
- IRCC ヘルプセンター「就学許可が要らない場合(6か月未満)」:https://ircc.canada.ca/english/helpcentre/answer.asp?qnum=484&top=25
- 欧州中央銀行(ECB)ユーロ参照レート:https://www.ecb.europa.eu/stats/policy_and_exchange_rates/euro_reference_exchange_rates/html/index.en.html


