海外渡航をする皆さんが最初にお世話になる現地の人、それがホストファミリーです。
いったいどんな家族だろう、どんな家に住んでいて、どんな生活をしているんだろう?出発間際まで分からないと、ドキドキしますよね。
このシリーズでは、協会スタッフや協会を通して渡航した方の、ホストファミリーとの生活の体験談をお届けしたいと思います!
今回はオーストラリアに渡航したMieさんの体験談です。どうぞ~!
<目次>
・私のホストファミリー紹介
・ファミリーとの生活
・困ったこと
・これから渡航する皆さんへ
・私のホストファミリー紹介
私は22歳の時にオーストラリアのシドニーに学生ビザで留学しました。海が好きで、ビーチが近いところが良かったので、ボンダイビーチに近い語学学校を選んで渡航しました。
私が最初の1か月間ホームステイをさせてもらったのは、ラーナーさん一家のおうちです。ラーナーさんファミリーは5人家族で、お父さんとお母さん、そして娘さんが3人いました。
ホストファザーのオスカーはどこかの会社の役員さんで、平日は忙しそうでしたが、週末は良くお庭の芝のお手入れをしたりしていました。マザーのスーザンは専業主婦で、やさしいお母さんでした。娘さんのうち、長女は歯科衛生士を目指す大学1年生で、外で一人暮らしをしていました。一緒に住んでいた次女のパオラは中学二年生、三女のユリアは小学校5年生です。
ラーナーさんのファミリーは、女性に限定して留学生の受け入れをしていて、私の他にも入れ替わりであと二人留学生が居ました。
1人は韓国人のレイチェルで、彼女は私よりも1週間早く入居していました。もう一人はブラジル人のモニカで、私より半月遅く入居してきました。なので、レイチェルが退去する前の1週間だけ、留学生が3人いる期間がありました。
・ファミリーとの生活
ラーナー家のおうちはボンダイの高級住宅街にあり、ものすごく大きな素敵なおうちでした!玄関に入るとホールがあって、どーんと真ん中にらせん階段がありました。お庭も広くて綺麗で、芝生とお花があるエリア以外に、BBQエリアなどもあり、とてもゴージャスでした。
おうちの中で、私たち留学生は1階のお部屋を使わせてもらい、ファミリーは基本2階のお部屋で過ごしていました。お風呂やトイレなども各階にあり、ある程度それぞれの階だけで生活が完結できますが、食事のときは1階のダイニングルームでみんなで食べました。
スーザンもオスカーもとても優しくて、食事の時間にも色々私たちを気にかけて声をかけてくれたりしました。大人の2人は、まだ英語が不慣れな私たちにゆっくり分かりやすい英語で話してくれましたが、まだ子供の娘2人は容赦が無く、彼らがわっと盛り上がって話し始めるといつも話題に置いてけぼりになっていました。笑
ご飯はいつも美味しくいただいていましたが、ラーナーさんのファミリーはユダヤ教のおうちだったので、食事に関するルールは色々ありました。その時はあまりよく知らなかったのですが、コーシャルという宗教上食べても良いものだけを食べていたようです。
私は出された食事を美味しくいただいていただけだったので特に不便は感じませんでしたが、食器なども朝と夜では分けて使っていて(どうも乳製品を載せるお皿と肉類を載せるお皿など、食品によって変えなければいけないらしいです)、基本的にキッチンや食器棚のものは触ってはいけないルールでした。
また、毎週金曜日は安息日といってお仕事をしない日なので、スーザンも料理はお休みしてピザを頼んだりしていました。
無宗教の私にとって、宗教、しかもユダヤ教だなんてとても遠くて他人事のような話で、なんなら「良く分からないから怖い」という印象さえ持っていました。
でも色々お話しを聞いてみると、(私の英語力の問題であまり難しいお話しは分かりませんでしたが…苦笑)”善く生きる”ための手段、”日々に感謝する”ための手段として、色々なルールを守ったり、お祈りをしたりしているんだなと言うことが分かりました。
戒律とかと聞くとなんだか難しくて敬遠してしまいますが、その想いは凄くシンプルで、素敵だなと感じました。
韓国からの留学生であるレイチェルとは、オーストラリアでの最初の友人になり、家の中でも外でも沢山一緒に遊びました。レイチェルと私はお互い違う学校で勉強していましたが、放課後にそれぞれの友達とみんなで集まって飲みに行ったり、日韓の異文化交流が出来ました。
・困ったこと
困ったことというか、気を遣ったのは、三女のユリアに対してです。
最初ラーナー家に来たばかりの時は色んなことが分からなくて、丁寧に教えてくれるスーザンに色々頼りきりでした。ユーザンはのんびりした性格の、明るく親切な女性だったので、私もすぐに気を許して話せるようになりました。
でも、滞在を始めて1週間も経った頃、学校帰りにスーザンが「今日はどんな一日だったの?」と声をかけてくれて、いつも通り楽しくお話をしていたら、小学校から帰って来たユリアが私を呼び出して「ママは私のママだから取らないでほしい」と言いました。私がスーザンと楽しく時間を過ごしたことで、ユリアが寂しい気持ちになってしまったようなのです。
次女のパオラは中学生で、思春期と言うこともありもう少しツンとすました雰囲気の子でしたが、彼女ももしかしたら言わないだけで色々思っていたのかもなと感じました。
それから、私は子どもたちが居る時には意識して少しスーザンとは距離を置くようになり、同じ留学生のレイチェルとより沢山交流するようになりました。
・これから渡航する皆さんへ
私は、ラーナーさんのおうちでお世話になって、「ホームステイって、普通の一般家庭に入り込んで一緒に生活させてもらうんだな。ホテルとかに泊まるのとは全く別物なんだな」と当たり前のことを改めて感じました。
ファミリーは、私たちの滞在をお世話する為に居るスタッフの人とかではなく、それぞれの宗教で大切にしている生活のルールがあったり、日々色んなことを感じながら成長している子どもたちが居たり、本当にリアルな現地の家族なんだなと実感しました。
ホテルに泊まる方が、誰にも気を遣わなくて良いので気が楽ですが、文化や宗教の違いについての小さな学びがあったり、家族の交流を垣間見たり、そういうのはホームステイ特有の魅力だなと感じました。
これから渡航する皆さんにも、どんなファミリーにお世話になるにしろ、そういうホームステイの醍醐味を満喫しつつ、良い時間を過ごしてほしいなと思います。
ただ、子どもやヤングティーンの話す言葉は難しいです!頑張ってください!笑
いかがでしたか?
これからの渡航でホームステイを考えている人は是非参考にしてくださいね!