ロンドンを代表する劇場、Barbican Centreで坂本龍一さんとドイツのアーティストAlva notoの公演を観て来ました。
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Barbicanでは今年、「音楽の世界を変えた日本の革新者たち」というテーマで、日本人アーティストの公演がいくつか行われます。
Ryoji Ikedaさんや細野晴臣さんなどの名前が並ぶその一つ目として、今回の坂本龍一さんとAlva notoの公演が行われました。
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コンサートが始まる前に会場のそばでぼーっとしていると、同じくコンサートの時間を待つ人たちと出会いました。
60代くらいの彼らの中の一人は、1983年に買った「戦場のメリークリスマス」やDavid Sylvianというイギリスのシンガーとの共作のレコードを、わざわざ会場まで持って来ていました。
当時、ロンドンでどのように日本の音楽が流通していたか
坂本龍一さんがヨーロッパにどのようなインパクトを与えたのか
そんな話を聞きながら、コンサートの始まりを待ちます。
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去年、僕は坂本龍一さんが出した”async”というアルバムを、とにかく、何度も何度も聞いていました。
今回の公演を見て、僕はそのアルバムを聞いた時と同じことを感じました。
坂本龍一さんは、よくいる大御所のミュージシャンやバンドとは違い過去の作品に甘んじることなく、今でも新しい挑戦を続けています。
公演の中で、「戦場のメリークリスマス」やBrian Enoの”by the river”など誰でも知っている曲が演奏をされることはなく
asyncの中ではピアノだけではなく、環境音の録音や電子音が多く使われています。
そんな坂本龍一さんを僕は、現役のアーティストなんだということを、改めて実感しました。
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僕が把握している限りでは、坂本龍一さんは今回のロンドンの滞在中に2本のコンサートと、2本の映画関連の公演が予定されています。
映画は去年日本で公開された”coda”というドキュメンタリー映画で、トレーラーだけで吸い込まれるような、素晴らしいものになっています。
僕はチケットを取ることができなかったのですが、今回の公演を観て、当日キャンセルのチケットを狙って並びに行こうと思い直しました。
直接感じられる感動を受けられる間にきちんと受けたい
そう思わせてくれる公演でした。
( 文 : 杉 浩毅 )
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