英語圏を除いたヨーロッパ圏で不動の人気を誇るのが「フランス」と「ドイツ」。渡航人数もほぼ同じくらい、経済規模で見てもドイツが世界4位、フランスが6位と、生活水準も同等の国です。
さてさて、先日に引き続きこの二国を徹底比較して参りましょう。本日は『国民性編』です!
●フランス人ってこんな人●
【おしゃべり(母国語)が大好き】これはフランス人の国民性に直に通じる部分がありますね。何といってもフランス人は母国語に誇りを持っています。美しい音の響きや、幅広い表現方法等に至るまで、フランス人に母国語の素晴らしさを語らせてみればキリがありません。本当に自国を愛している事が分かります。
そんなフランス人は友人と色々な話題について議論を交わすことが大好き。母国語に誇りを持っているからこそ、おしゃべり好きな国民性が根付いているのかもしれないですね。
因みにフランス人は自身の意見にまっすぐで、滅多なことでは意見を曲げることをしません。イエスノーの主張が激しく、日本人の『以心伝心の心』とは真逆の価値観を持っています。
ですので、多くの日本人がしてしまいがちな、いつもニコニコ『Yes』ばかりを繰り返したり、その場をやり過ごそうと何となく周りの意見に合わせてしまったりしていると、“意見が無い人”と判断されてしまい、良好な人間関係を作る障害となってしまったりします。
また、日本人と比べるとフランス人は英語にも精通していますが、実は英語はフランスから語彙を拝借して作られた比較的歴史の浅い言語。遡ると紀元前にその歴史を持つフランス語に対して、英語はせいぜい1500年前程度の歴史しか持っておらず、近代英語(Modern English)が確立してからは何と300年程度しか経っておりません。
歴史を重んじるフランス人は母国語を英語の各上と認識している節があり、英語で道を尋ねてくる観光客などを好まない傾向にあるようです。良くお客様より『英語が喋れればフランスでも生活が出来ますか?』というご質問を頂きますが、答えはもうお分かりですね。
“流暢(りゅうちょう)な英語より、つたないフランス語が好まれる” ということを頭に入れておくと良いでしょう。
●ドイツ人ってこんな人●
【生真面目て勤勉】
ドイツ人といえば、まさに表題の通りでしょう。これはドイツの成り立ちに関係していると言われている様です。
数百年前までは国内に小国の対立が乱立していたドイツ。近代史に入ってからでは、東西ドイツ統一とベルリンの壁崩壊の史実は誰もが知るところですよね。当時、周りを大国(欧米諸国)に常に囲まれているドイツでは、他国に対抗するために東西の統一をし、早急な近代化を図る必要がありました。国の分裂が原因で、他国に比べて大幅に遅れを取っていた産業を短期間で大きく前進させるためには、その成長を民間に任せていては到底間に合わず、国家を挙げて方針を固め、国民を教育にて従わせるという大幅な改革が不可欠だったとのこと。ドイツ人の“規律を守る”国民性は、近代化の過程にその大きな要因があったという説があるようです。
その結果、出来上がった国民性は、端的にまとめると以下の様な物。
- 仕事はきっちりこなす
- 神経質で時間に厳しい
- ルールを決めたい!決めたルールには従いたい!
簡単に調べただけでもこれだけ上がってきました。
皆様お気づきかもしれませんが、この特徴は日本人にも当てはまる部分が多いですよね。だとすれば、ドイツ人の国民性は日本人によく似ているのかもしれません。
実際の処、私の友人にもドイツ人の方が数名いますが、仕事はキッチリ!という印象でした。本当に細かいところまでよく気が付きます。ですが、日本人の様に残業はせず、労働時間内だけはしっかりと働き、休む時には休む。という傾向が強いです。
その代り、決めたルールは厳守!これがドイツ人です。これが生真面目と言われる所以ですが、柔軟な対応が苦手なこともまた事実。相手がルールを守らなければ、厳しい反応が待ってます。特に待ち合わせなどの時間にはとても厳しいのだとか。その他にも、お互いの意見が食い違った場合等には、その後、関係がぎくしゃくしてしまう事も少なくない様子。
フランス人相手に付き合うのとは、別の難しさがあるかもしれませんね。
因みに、ドイツ語が誕生したのは約1260年前、原語はゲルマン語で、こちらの起源は紀元前786年まで遡るそう。物凄く長い歴史ですよね。
フランスの国民性の説明の際に、英語とフランス語の関係を簡単に述べましたが、実は英語の文法はドイツ語をその起源としています。ですので、ドイツ人からすると英文法は、“ドイツ語の難解な文法ルールをサボった(簡略化した)もの”という印象があるようでして、私の友人も例に漏れず、『英語は世界一簡単な言語だよ。』とニコやかに言い放っていました。
耳が痛いです。
そのため、ドイツ人の多くが高いレベルの英語を使いこなすことが出来ますが、やはり現地ではその起源を古くに持つドイツ語を重んじる文化があるようです。
それでも自国語に対しての誇りに差がある分、英語が扱える方に関しては、比較的ドイツでの生活の方がし易いかもしれません。
さて、フランスとドイツの国民性を比べてみましたが如何でしたでしょうか。どちらの国を選ぶにせよ、『郷に入りては、郷に従え』これこそが海外生活で基盤となる考え方なのかもしれませんね!
是非、今後のプランニングの参考として頂ければと思います。
それでは今日はこの辺で、Salut♪& Tschüs!
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