
「ワーキングホリデーって、結局なに?」「年齢制限は?」「どの国に行ける?」――そんな疑問をまるっと解消する超入門ガイドです。2026 年 4 月時点の最新情報(外務省ベース)にあわせて、5 分で全体像をつかめるようまとめました。
ワーキングホリデーとは(1 分で理解)
「ワーキングホリデー」とは、日本と相手国(地域)の二国間協定にもとづいて、青少年が休暇を過ごしながら、その滞在費を補うための就労や就学もできる、特別なビザ制度のことです。略して「ワーホリ」とも呼ばれます。
押さえておきたいポイントは 4 つです。
- 二国間協定にもとづく特別な制度:日本と協定を結んでいる国・地域でのみ利用できます。協定がない国(たとえばアメリカ合衆国)では、このビザは取得できません。
- 観光・就学・就労が 1 枚のビザで OK:観光ビザでは働けず、留学ビザでは就労が大きく制限されます。ワーホリは「休暇」「学ぶ」「働く」を 1 つのビザで自由に組み合わせられるのが最大の特徴です。
- 原則 18〜30 歳、滞在 1 年が基本:申請時の年齢が 18〜30 歳というのが共通条件。基本の滞在期間は 1 年で、国によっては延長や 2 回目の取得も可能です。
- 他のビザとの最大の違いは「自由度」:休暇が主目的という建て付けですが、その範囲のなかで暮らし方をかなり自由に組み立てられます。
対象年齢 — 何歳までいける?
基本ルール
- 申請時に 18 歳〜30 歳であることが、ほぼすべての協定国に共通する条件です。
- 多くの国では「31 歳の誕生日前日まで」申請可能。渡航時に 31 歳を超えてしまっても、申請が受理されていれば問題ない国がほとんどです。
例外的な年齢ルール
- アイスランドは 18〜26 歳が上限です。30 歳まで使える、と思い込まないように注意してください。
- フランスは 18〜29 歳まで(30 歳の誕生日前日まで申請可)。
- オーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドは、政府間の取決め上は「18〜25 歳」が原則ですが、各国当局が認める場合は 30 歳まで申請可能、という運用です。実務上は 30 歳まで受け付けられているのが通常ですが、最新の案内は必ず大使館サイトで確認しましょう。
注意点
- カナダの IEC(International Experience Canada)には RO(Recognized Organization)経由のルートもありますが、対象年齢上限は協定本体と同じ 30 歳が基準です。「RO 経由なら 35 歳まで」と書かれている情報源もありますが、これは日本人には適用されないケースがほとんどですので、誤情報に注意してください。
協定国一覧(2026 年 4 月時点)
結論:32 か国・地域
外務省の最新発表(令和 8 年 4 月 1 日現在)によると、日本のワーキングホリデー協定国は 32 か国・地域です。
重要:アメリカ合衆国は協定国ではありません。「ワーホリでアメリカへ行く」という選択肢は、現時点で存在しません。
地域別の代表的な国
| 地域 | 主な協定国 |
|---|---|
| 大洋州 | オーストラリア/ニュージーランド |
| 北米 | カナダ |
| アジア | 韓国/台湾/香港 |
| 西欧 | フランス/ドイツ/イギリス/アイルランド/オーストリア/オランダ/ルクセンブルク |
| 北欧 | デンマーク/ノルウェー/スウェーデン/フィンランド/アイスランド |
| 中東欧 | ポーランド/チェコ/スロバキア/ハンガリー/リトアニア/ラトビア/エストニア |
| 南欧 | スペイン/ポルトガル/イタリア/マルタ |
| 南米 | アルゼンチン/チリ/ウルグアイ |
| 中東 | イスラエル |
2024〜2026 年の主な改訂
- 2024 年 12 月:ニュージーランド・カナダ・イギリス・デンマーク・オーストリアの制度改訂。
- 2025 年 1 月:ドイツ・アイルランド・スロバキアの制度改訂。
- 2025 年 10 月:韓国が生涯 2 回参加可能に。
- 2026 年 2 月:台湾が生涯 2 回参加可能に。
- 2026 年:マルタが新たに協定国に加わり、合計 32 か国・地域となりました。
最新の協定国一覧は、必ず外務省公式ページで確認してください。
費用相場 — いくらあれば行ける?
1 年滞在の目安
- 総額の目安は 80 万〜250 万円(国・生活水準・現地就労の有無で大きく変動)。
- 出発前に持っていく現金は 50 万〜150 万円が現実的な目安です。
費用の内訳
- 航空券:5 万〜25 万円(時期・行き先で変動)
- ビザ申請料:0〜数万円(無料の国もあれば、イギリスのように IHS 込みで数十万円かかる国も)
- 海外旅行保険:年間 15 万〜30 万円
- 語学学校:通うなら 1 か月あたり 10 万〜20 万円
- 当面の生活費:3 か月分として 30 万〜60 万円
国別のざっくり目安
| カテゴリ | 国 | 1 年総額の目安 |
|---|---|---|
| 比較的安い | 台湾/韓国/香港 | 80 万〜130 万円 |
| 中位 | カナダ/ニュージーランド/ドイツ | 100 万〜180 万円 |
| 高め | オーストラリア/フランス | 120 万〜220 万円 |
| 特に高め | イギリス(IHS で初期費用が跳ねる) | 150 万〜250 万円 |
現地就労で生活費を回収する前提でも、最低 3 か月分の生活費は確保したうえで渡航するのが安全です。
申請の基本ステップ
- Step 1:行きたい国を決める:協定国一覧から、目的(英語学習・稼ぐ・文化体験など)に合う国を絞ります。
- Step 2:最新条件を確認する:国によって年齢・残高証明・抽選 / 先着などのルールが異なります。大使館または外務省の公式ページで確認しましょう。
- Step 3:必要書類を準備する:パスポート、残高証明書、健康診断書(求められる国のみ)、英文の履歴書・動機書など。語学資格は基本的に不要ですが、一部の国では推奨されます。
- Step 4:申請する:オンライン申請が主流。郵送・対面申請の国もあります。
- Step 5:ビザ発給後、航空券と保険を手配して出発:申請から渡航までは 2〜6 か月ほどみておくと安心です。
抽選制(カナダ・イギリス・アイルランド等)の国は、抽選スケジュールが年で決まっているので、早めに情報を押さえておきましょう。

メリット・デメリット
メリット
- 取得ハードルが比較的低い:学位・職歴・スポンサーなしで申請でき、就労ビザより手軽です。
- 就労時間に上限が(ほぼ)ない:留学ビザのように「週 20 時間まで」といった縛りが基本的にありません(同じ雇用主のもとで働ける期間に上限がある国はあります)。
- 語学+就労+旅行を同時に体験できる:1 枚のビザで、暮らしながら学び、働き、旅できます。
- キャリアの幅が広がる:海外経験そのものに加え、現地ネットワークや語学力が次の選択肢を増やします。
デメリット
- 費用がそれなりにかかる:出発前に 50 万〜150 万円は確保が必要。
- 語学力ゼロだと仕事探しが厳しい:英語圏で時給の良い仕事に就くには、最低限の会話力がほしいところ。
- 帰国後のキャリア接続は計画的に:「ワーホリ=キャリア」とは限らないので、戻ったあとの動き方も渡航前に考えておくと安心です。
- 使える回数に制限がある:原則 1 か国 1 回、一部の国(カナダ・スロバキア・韓国・台湾)は生涯 2 回まで可能です。
よくある誤解
- 誤解 1:「誰でも何歳でも行ける」 → 年齢制限あり。基本 18〜30 歳、アイスランドは 26 歳上限。
- 誤解 2:「同じ国に何度でも行ける」 → 原則 1 回。2 回行ける国は、現状でカナダ・スロバキア・韓国・台湾の 4 か国・地域のみ。
- 誤解 3:「仕事メインでがっつり稼げる」 → 制度の主目的は休暇。生活費を補うための就労、という建て付けです。
- 誤解 4:「2024 年以前の情報がそのまま使える」 → 2024〜2026 年で複数国が改訂。協定国数も「29 か国」「31 か国」と書かれた古い記事が多いですが、最新は 32 か国・地域 です。

FAQ(よくある質問)
Q1. ワーホリと留学の違いは?
留学ビザは「学ぶこと」が主目的で、就労時間に上限があるのが一般的です。一方ワーホリは「休暇」が建前で、その範囲内なら学ぶことも働くこともかなり自由。語学学校に通いつつアルバイトもしたい人にはワーホリの自由度が向いています。
Q2. 語学力ゼロでも行ける?
ビザ申請に語学資格は基本不要なので、出発自体はできます。ただし、英語圏で時給の良い仕事をしたい場合は、最低限の日常会話力が現実的に必要です。台湾・韓国は日本語可の求人もあり、英語ゼロでも生活しやすい国として人気です。
Q3. 仕事はどうやって見つける?
現地の求人サイト(豪なら Seek、加なら Indeed Canada など)、語学学校の掲示板、SNS のローカルコミュニティ、口コミでの紹介が主流。日本人向けの情報サイトを併用すると、初動が早くなります。
Q4. 30 歳を過ぎたら諦めるしかない?
31 歳の誕生日前日まで申請可能な国がほとんどです。申請さえ間に合えば、渡航時に 31 歳を超えても OK。ただしアイスランド(26 歳上限)など例外もあるので、ぎりぎりの方は条件を必ず確認してください。
Q5. 帰国後の就職に不利?
一概には言えません。海外経験を活かせる業界では強みになりますし、ブランクとして見られるかは渡航前の準備と戻ったあとの動き方しだいです。渡航前から「帰国後の選択肢」を考えておくと、帰ってからの動きがスムーズです。
Q6. 保険は必須?
多くの国でビザの条件として、滞在期間をカバーする海外旅行保険または現地の医療保険の加入が義務付けられています。任意ではなく、ビザ取り消しにつながる重要事項なので、必ず加入してください。
Q7. 家族と一緒に行ける?
ワーホリビザは申請者本人のみが対象です。配偶者や子どもは、別途観光ビザや家族ビザを取得する必要があります。「家族同伴は基本 NG」と覚えておきましょう。
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出典・参考
- 外務省「ワーキング・ホリデー制度」 https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/working_h.html
- 一般社団法人 日本ワーキング・ホリデー協会 https://www.jawhm.or.jp/
本記事は 2026 年 6 月時点の情報をもとに作成しています。協定国数・年齢上限・費用は改訂が頻繁にあるため、申請前には必ず外務省および各国大使館の最新情報を確認してください。


