こんにちは!福岡オフィスのTAKUYAです。
今回も前回からの続編でお送りさせて頂きます。
野球指導ボランティアVol.4~日系カナダ人の野球文化~
ついに目標でもあった「海外で”野球”に携わる」というチャンスを得ることができた私でしたが、、、
やはりそう簡単なことではありませんでした。
”野球”というスポーツのルールはもちろん同じなのですが、
子供たちに対する教育観や指導法、ピッチングやバッティングフォームなどの基礎に至るまで大きく異なっていました。
その要因を私なりに考えていったのですが、、、
私のように日本で野球を始めた子供達やその指導者は、日本の”プロ野球選手”や甲子園の”高校球児”をお手本にしていることがほとんどです。
それが”カナダ”の子ども達やその指導者になるとお手本は、”メジャーリーガー”になってきます。
つまり、お手本が違うということは、
学校教育でいうところの”教科書”が異なるため目指す方向性が異なってくるのは当たり前のことかと納得できました。
さて、ここからが本日の本題でもあるのですが、、、
バンクーバー朝日の”新朝日軍”の選手はというとほとんどがカナダ生まれの日系人になります。(日系カナダ人)
そのため、彼らの一番身近な”憧れ”、つまりお手本は「メジャーリーガー」になります。
→カナダでもメジャーリーグのシーズン中は毎日のようにテレビ中継されています。
ですが、彼らの身体的な部分は「日本人」になるわけです。
つまり、脳内にあるお手本や憧れは”メジャーリーガー”。
(いわゆる”白人”や”黒人”、”ヒスパニック”系の選手を指しています。)
しかし、それを実際に表現する身体は”日本人”というギャップが生まれていました。
と言っても、「そんなに大きく違わないだろう」とか「同じスポーツをやってるんだから」と思われる方も多いかと思いますが、
”野球”や”身体的”な知識を専門的に学んできた経歴のある私からしたら「違うスポーツをやっている」というくらい大きな違いがありました。
わかりやすい所でいうと、
メジャーリーガーのほとんどが”上半身”に優位性のある投げ方や打ち方をする選手に対して、
日本のプロ野球選手はその逆の”下半身”を中心とした投げ方や打ち方をする選手がほとんどです。
それは”日本人”は”メジャーリーガー”に比べて非力だということもありますが、
それ以外にも専門的に言うと骨盤が”前傾”しているか”後傾”しているかの違いなどもあり、
この”ギャップ”は、指導していくうえで私にとって大きな壁となって現れました。
しかし、だからこそ日本で野球経験のある私をコーチとして迎え入れてもらえたわけで、
その期待に応えられるように責任感を持って主体的に頑張ろうと思うことが出来ました!
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このように同じ”野球”というスポーツを教えるにしても、
海外に行くとその土地の”文化”や”バックグラウンド”、”教科書”(お手本)によって大きく異なってきます。
そういった”違い”を分析し、受け入れつつ、
その土地での”最善”を考えていく経験というのは現在の私の人生においても大きな糧となっています。
ただ「海外で”野球”に携わりたい」と思ったのがキッカケでしたが、
その中でこういった日本ではないような学びが自然に起こるのが海外生活の醍醐味かと思います。
キッカケは何でもいいので、まずは”行動”を起こして”飛び込んでいく”勇気さえあれば、
必ずそこで何かしらの”学び”に繋がってくるはずです!
”勇気”を持って、”一歩”を踏み出していってくださいね。
次回【野球指導ボランティアVol.5~カナダの教育観と評価基準~】に続く
福岡オフィス Takuya