“ワーホリ・留学後、みなさんはどんなお仕事されてますか?” 私たち留学カウンセラーが、よくお客様からいただく質問です。
多様多種、十人十色なワーホリ・留学がある分、帰国後の就職もさまざま。このコラムでは、出発前のみなさんが気になる“ワーホリ・留学経験者のその後”をご紹介していきます。
今回は24歳でフランスへ出発されたSBさんをご紹介!
<目次>
・渡航前のこと(職業、きっかけ、不安だったこと)
・滞在中の生活(学校・仕事・英語力)
・帰国後の仕事(ワーホリがくれたキャリアへの影響)
《渡航前のこと》
■渡航前の職業
会社員
■ワーホリ・留学を決意した理由やきっかけは何ですか?
大学生の時、フランス語専攻だったことから大学のプログラムで3ヶ月半のフランス留学をしました。私にとってそれが初海外でしたが、大変なことよりも楽しいことが断然多く、文化や言語についてもっと知りたい、もっと長期で行きたい!と思いました。なので、フランスの様々な魅力に取りつかれたことが、ワーホリ実行のきっかけです。
《滞在中のこと》
■渡航プラン
ビザ:ワーキングホリデー
滞在期間:1年間
語学学校:6ヶ月
■現地での学校生活
フランス語の語学学校に通いました。 日本人がほとんどいなかったため、日々挑戦でしたが、ものすごく楽しかったです。様々な国籍の友人ができ、皆でフランス語を学びながら、遊びに行ったり食事したり、充実した日々を送ることができました。ただ、日本人が私だけだと、授業中に先生やクラスメイトから日本についての質問を受けることがあり、無知な自分に反省することも多々ありました。しかし、そのお陰で学習意欲が高まり、現在、日本語教師として働く良いきっかけになりました。よって、学校生活には、非常に満足しています。。
■現地でのお仕事
日本食レストランのアルバイトをしました。店長が日系フランス人で、お客さんは現地の方がメインのお店でした。なので、困った時には日本語を使って聞きながら、フランス語での接客を学ぶことができました。途中、コロナによるロックダウンがあり、お店が2ヶ月休業となったのですが、店長が失業手当を申請してくださり、収入0にならずに済んだので、そういう面でも大変お世話になりました。 正直、途中でフランス語だけの職場に転職したいと考えていたのですが、コロナ勃発で叶いませんでした。でも、そのレストランの方々には、私が帰国するまでずっと親切にして頂いたので、今では良かったと思っています。
■学校・仕事以外にしてよかった経験や、心に残っている思い出はありますか?
少しですが、フランス国内を旅行をしたことです。車の乗り合いサイトで初対面の方に目的地まで乗せてもらう、covoiturage をよく利用しました。フランス語の上達に伴い、問題なくやり取りができるようになったり、普段あまり出会わない様々な現地の方と移動中に話せたりして、とても面白かったです。語学学校の友達は”それって危ないのではないか”とよく言われましたが、フランスのホストファミリーお墨付きのサイトで、私自身10回は利用しましたが、トラブルはありませんでした。
■渡航前にやっておけばよかったこと
特にありません。 現地の言語や文化や政治や宗教などを、より知っておくと、より充実した生活になるとは思いますが、渡航前に全部やりきれないのが現状なので、行って学べたらそれでいいと思います。
■現地でトラブルや大変だったことはありますか?
大変だったのは、家探しです。 渡航後1ヶ月は、ホストファミリーの家にお世話になり、その間に次の家を探しました。パリは日本人のコミュニティー規模が大きいので、いくつか日本語サイトを見て、不動産のお仕事をされている日本人女性とコンタクトを取りました。彼女が紹介してくれた物件の大家さんがフランス人のおじいさんだったのですが、内見に行き実際に話して入居が決定していたのに、引っ越す1時間前になって、「やはり別の人に貸すことにしたから部屋はない」と大家さんから言われ、驚愕しました。その日はホストファミリーにもう1晩だけ泊めてもらい、その日本人女性の方が紹介してくれていた別の物件(アパート最上階7階エレベーターなしの激狭い元女中部屋)に転がりこみました。こういったことはパリでは日常茶飯事とのことで、その洗礼を受けた1件でした。ちなみに、その激狭アパートには、その後10ヶ月ほど住みました(笑)今では思い出いっぱいの部屋です。
■コロナ禍での現地の様子はいかがでしたか?
渡航後、半年で最初のロックダウンを経験しました。語学学校もアルバイトも急遽なくなり、スーパーと一部のパン屋以外は休業を強いられ、公園すら閉鎖されました。外出するには許可証を書いて持参しなければならず、警察がそれをチェックして回っていました。多くの日本人や留学生が帰国する中、自分はどうしようか迷ったのですが、幸い体調は良かったので、このまま動かずに滞在を続けることに決めました。 悪かったことは、2ヶ月 何もすることがなく、激狭部屋でぼんやり過ごすしかなかったことです。行きたい所がまだたくさんあったのに!とひどく後悔していました。あと、出来たばかりだった現地人の恋人と別れました(笑)それに、コロナによるアジア人差別のような言葉を道で言われたことです。 良かったことは、2ヶ月を乗り切って、まともに外へ出られるようになった時、世界の観光地パリに全く人がおらず、無人の大通りや美術館、エッフェル塔を見られたことです。パンフレットのような写真も撮れました。引きこもって粘った甲斐がありました!また、段々と日常が戻ってくることに大いに喜びを感じ、自分にとって何が大切でそうでないか、など改めて考えることができたことです。
■現在のお仕事
ゲストハウスのアルバイトを経て、フリーランス日本語教師になりました。
■ワーホリ経験がキャリアに与えてくれた影響
海外の人や文化に触れて、日本では知り得なかった情報や文化の違いを発見したり、それについて思考するきっかけになりました。語学学校で外国人の友達に、日本語について質問を受けたとき、上手く応答えられず「他言語を母国語としている外国人に対して、どのように日本語を教えたら効果的なのだろう」と疑問に思ったことが、日本語教師の資格取得に至った動機です。よって、現在の職業に強く結びついているワーホリ経験は、思いがけず、自分のキャリアに大きな影響を与えたと感じています。
■キャリアの為に”現地でやっておいて良かった”と感じることはありますか?
語学学校に行ったことが、やっておいて非常によかったと思いました。語学力もアップして、様々な人と接して新たな発見や学びを多く得られたからです。 やっておけばよかったことは、やはりフランス語のみを使用する職場への転職ですが、コロナの関係で困難でした。それだけは、残念です。
■ワーホリ・留学を経験して良かったと感じますか?
良かったです! ずっと行きたいと思っていましたし、予想以上の経験ができたからです。大規模なストやコロナもありましたが、それもまた貴重な思い出です。滞在しながら、「今の時間はきっと一生の宝物だろう」と思えましたし、現在、振り返ってみても同じ意見です。この経験を活かして、次のステップヘどんどん行こうと考えています!
■これから渡航する方へ
海外での滞在経験は決して無駄になりません。もし合わなかったとしても、それは絶対やっておいてよかった経験だと(勝手にですが)思います。少なくとも日本にいては得られない考えがきっと得られます! 是非、楽しんでくださいね!(^^)
ワーホリは、若い世代であれば誰にでも平等に与えられている、海外生活のチャンス。海外で得た経験や英語力は、今後誰にも奪われることの無い、あなたにとってかけがえのない財産になります。
今後も“ワーホリ・留学経験者のその後”を紹介していきますので、みなさんのワーホリ後のキャリア形成の参考にしてくださいね♩
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