世界で広がる、ポリティカル・コレクトネスという言葉。みなさんは耳にしたことはありますか?
今回のは「ポリティカル・コレクトネスとは何か?」について、また実際にその影響を受けた英単語や英語表現の例をご紹介。
ワーホリをきっかけに広い視野を得て、グローバル人として生きるみなさんを応援します!
<目次>
・ポリティカル・コレクトネスとは
・性別や職業にまつわる表現
・海外でも他者に配慮した表現を意識しよう
①ポリティカル・コレクトネスとは
“ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness、略称:PC、ポリコレ)とは、社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された言語、政策、対策を表す言葉である 。公的な場やメディアでは、この言葉は一般的に、これらの政策が過剰であるとか、不当であるといった意味合いの蔑称として使われている 。1980年代後半から、この言葉は、包括的な表現を好み、不利益や差別を受けているグループ、特に民族、性別、ジェンダーによって定義されるグループを排除したり、疎外したり、侮辱したりするような表現や行動を避けるという意味で使われている。” (Wikipedia参考)
つまり、ポリティカル・コレクトネスとは、マイノリティや社会的弱者の立場に立ち、人種や宗教、性別などに対して寛容であろうとする考え方のことです。
ちなみに日本では、「政治的適正」「政治的妥当性」「政治的正当性」などと訳されています。
②性別・職業にまつわる表現
日本でも、職業を表す名称に性別を感じさせるものが少なくなったと思いませんか?
ポリティカ・ルコレクトネスによって、政治的・社会的に中立の立場から従来使われていた言葉や名称も差別や偏見が含まれないものに言い換えられています。ポリティカルコレクトネスの一つとして、職業名も変化していきました。
・保母・保父 → 保育士
・看護婦・看護士 → 看護師
・カメラマン→フォトグラファー
・スチュワーデス →客室乗務員、フライトアテンダント、キャビンアテンダント
また英語でも“-man” や “-woman” という表現を使わず、性別を感じさせない “-person”、”-officer” などに置き換えている表現があります。
・policeman/policewoman → police officer
・businessman/businesswoman → business person
・salesman/saleswoman → salesperson
・waiter/waitress → server, wait staff, waiting staff
・actress → actor
・hostess → host
このように、ポリティカルコレクトネスによって、職業におけるジェンダーギャップが改善されています。
③海外でも他者に配慮した表現を意識しよう
ポリティカルコレクトネスの動きから、用語が様々に変化していくにつれ「言葉狩りである」として表現の自由と衝突したり、「伝統的な文化や概念と対立する」という観点から、逆差別といった問題があるという指摘もされています。
「これはポリティカル・コレクトネスに触れてしまう!」という範囲は多岐に渡るため、今のところ明確な規定はありません。しかし、普段から「これは誰かを傷つける表現になっていないだろうか?」と他者への配慮を意識するだけでもある程度の問題を避けることはできます。
これから海外渡航する方は、今回のテーマを深く考える絶好の機会です!
多様性の中で暮らす一人として、自らの行動が風習や習慣などの違いを否定する表現になっていないかを是非意識して生活してみましょう。
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