2021年、ジェンダーギャップ指数が世界156か国中120位(G7中最下位)という発表がされてしまった私たちの国、日本。
近年、国内でもジェンダーレスという言葉の知名度は高まりつつありますが、みなさんはこれについて考えてみたこと、ありますか?
ワーホリや留学で世界に飛び立ち、グローバル人材としてはばたくみなさん。ぜひ世界で取り上げられているこのトピックに、少し目を向けてみませんか?
<目次>
・ジェンダーレスとは
・いろいろな分野のジェンダーレス
・個性を大切にする社会に必要なこと
①ジェンダーレスとは?
「ジェンダーレス 」という言葉は、2010年代前半頃、ファッションの分野において「ジェンダーレスファッション」と呼ばれる種類の髪型・服装・メイクなどが流行したことにより、またその考え方に賛同するタレント・著名人の発信により広く世間に認知されるようになりました。
ジェンダーレスは、生物学的な性差を前提とした社会的、文化的性差をなくそうとする考え方を意味する言葉です。
「ジェンダーレス」とよく似た言葉に「ジェンダーフリー」が挙げられます。
どちらも「性差にとらわれない」いう点で共通していますが、ジェンダーレスは「性差のしがらみを無くす」こと、ジェンダーフリーは「性別のしがらみから開放される」ことを志向している、という点で異なります。
②いろいろな分野のジェンダーレス
ではここで、いろいろな分野のジェンダーレスを見てみましょう。
※ジェンダーレスの方が、この特徴すべてに当てはまるとは限りません。
・ファッション
ファッションにおいて男女の性別を無視し、「メンズ」「ウィメンズ」関係なしに作られた、中性的なコーディネートのことで、近年若者を中心に「ジェンダーレスファッション」が流行しています。
・メイク
ジェンダーレスには、身体の性別が男性でもメイクをする方がたくさんいます。爽やかでかっこよく、どこか可愛らしさもある雰囲気が特徴です。
ヘアスタイル
ジェンダーレスな髪型は、男性と女性の境界がない髪型のことを言います。
男性が女性らしい髪型をすると、中性的な雰囲気になり、逆に、女性が男性のような髪型をすることで、かっこよさと色気のある雰囲気を作ることができます。
ジェンダーレスな女性には、ボブやマッシュ、ショートなどの短い髪や、刈上げヘアが人気です。逆にジェンダーレスな男性は、ふんわりとしていた丸みのあるマッシュヘアが人気のようです。
恋愛
恋愛の在り方は人それぞれですので、ジェンダーレスの中にも、身体的性が同じ人と恋愛したい方、男性と女性のどちらも対象となるバイセクシュアルの方、恋愛感情を持たないアロマンティックの方など、様々な性的指向があります。
③留学ワーホリで知見を広げて、個性を大切にする社会へ
近年ジェンダーレスという言葉が浸透していることから、不公平をなくしていこうとする動きが進伝いますが、それでも性差による不当な扱いや偏見、差別などで生きづらさを感じている人がいます。
また、海外に比べると、まだまだジェンダーレスの理解が遅れていると言われている日本。
その背景には、ジェンダーレスという考えを、人間の性別をなくそうとしている動きだと誤解したり、男女の役割分担についての社会通念・慣習・しきたりなどが根強いと感じている人々が多い事が挙げられます。
ではジェンダーレス社会を実現するためには、どのようなことが必要なのでしょうか?
・「男性」「女性」の固定概念をなくす
男らしさ、女らしさという固定観念は、親や周りの人々、慣習から影響を受けて作られるものです。生物学的性差による固定観念を持っていると、性別を基準にした行動や言動を相手に求めてしまい、差別的な発言や行動につながりやすくなります。
セクシャリティの多様化について知り、一人ひとりを理解する事が大切ですね。
また、英語の代名詞(Pronoun)の利用についても、男性・女性の枠にとらわれない使用が増えているようです。
一般的には、自身の性自認が女性の人に対して使われる「she/her」、男性の人に対して使われる「he/him」、そしてこれらの枠組みに当てはまらない人などに対して使われる「they/them」など…
自己紹介の際に「She/herで呼んでね」と明確にする場合もあり、その人が選んだ名前や求める代名詞を使うことは、お互いに対する尊敬・礼儀の表れになりますね。
・姓のあり方について学校教育に取り入れる
子どもたちが性に対して偏見を持つことがないように、性のあり方について学校教育に取り入れていくことが必要だと考えられています。
またセクシャルマイノリティで苦しむ子どもの存在に気付くためにも、教える側の教師が正しい知識を持つことが重要です。
いかがでしたでしょうか?
ワーホリや留学で海外生活を送る中では、ジェンダーだけでなく、さまざまな文化や思想・習慣をもつ人々と出会う機会が多くあります。
すべての人々が生きやすいと感じる社会にしていくためには、それぞれが抱えている問題や個性を尊重していくことが大切になります。
まずは、身近な家族や友人、パートナーを知り尊重するところから、社会に目を向けるといいかもしれないですね。
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