帰国後の就職先に挙げる職種で、最も多く回答が上がる“外資系企業”。
英語をバリバリ使うイメージから候補に入れるものの、後になってよくよく調べると、日本企業の社風との違いに「自分には合わないかも…」と感じる人は少なくありません。そのギャップを埋めるために必要なのは、ズバリしっかりとした情報収集!
今回は、外資系企業で求められるスキルや、メリット・デメリットをご紹介しますので、今後のキャリアパスを考える際の参考にしてみましょう。
<目次>
・今更人に聞けない…そもそも外資系企業ってなに?
・外資系企業と日系企業の違い
・メリットとデメリット
・ワーホリ中の過ごし方で可能性は広がる
・そもそも外資系企業ってなに?
「外資」とは、日本以外の海外・外国の投資家などが投資した資本という意味です。外資系企業の定義は外国の法人、あるいは外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業と定まっています。
外資系企業は3つのタイプに分かれており、それぞれ成り立ちが違います。
①海外企業の日本法人
このパターンが一番、一般的に「外資系企業」と呼ばれるものに近いのではないでしょうか。
社名が外国語であることから外資系企業とわかるケースが多く、海外に進出するほど資本が安定している為日本に進出する前に認知されていることが殆どです。
外資系ならではの働き方がしたい方は、イメージと合う海外企業の日本法人を狙うのがおすすめです。
▼代表的な例
Google / マッキンゼー・アンド・カンパニー / ルイヴィトン
②日本の国内企業との共同出資
外国の企業が日本の企業と共同出資で会社を設立する場合も一定数存在します。
出資の程度については具体的な定めがないため曖昧になっていますが、出資率が日本企業に比べて外国企業が多い場合を外資系と呼ばれることが多いようです。
どの程度の割合で海外資本が入っているかによって、企業の特色が変わるので、会社ごとの特徴を見極めて応募しましょう。
▼代表的な例
日本マクドナルド / 味の素ゼネラルフーズ
③海外企業に買収された日本の企業
元々日本国内の企業であった会社は、外資系に買収された後も昔からの企業風土を残している場合があります。“外資系企業も気になるけれど、日本の社風と全く異なるのは少し不安”と感じる方は、この手の会社を選んでみると良いかもしれません。
▼代表的な例
鴻海精密工業に買収されたシャープ/蘇寧雲商に買収されたラオックス
・外資系企業と日系企業の違い
外資系企業と日系企業との違いをよく理解しておかないと、入社してから苦労するかもしれません。そこで、外資系企業の最低限押さえておきたいポイントをお伝えします。
①”即戦力“が求められる
日本では新卒・中途に関わらず、比較的丁寧に研修を行う場合が多いですが、外資系は成果主義です。社員を育てるという考えを持っている企業は少なく、すぐにでも即戦力として活躍できる人を求めます。
②とことん成果主義
成果を上げられなければ給与が大幅にカットされたり、契約が打ち切りになることもある程シビアな世界です。その為人事側もしっかり数値管理ができる人や、目標達成に貪欲な人を探します。
③高いコニュニケーション力
クライアントや上司が外国人の可能性があるので、勿論語学力が必要です。
しかしそれ以上に大切なことは、自分や相手の考えをきちんと理解する為のコミュニケーション力です。また遠慮して何もいわないと、何を考えているのかわからないと思われ、意欲がないとみなされる危険性もあります。好まれるコミュニケーションを把握して動けるように意識しておきましょう。
・メリットとデメリット
外資系企業に勤める事のメリット、デメリットとは一体なんでしょうか?よく比較される点をご紹介します。
《メリット》
①業績次第で給与がアップする
外資系企業は年齢・性別・勤続年数にかかわらず、業績の成果次第で給与を決定します。自分の能力を存分に発揮して、それに見合った給与をもらいたいという意欲あふれる方にとってはやりがいのある環境ですね。
②過去の転職回数はハンディキャップになりにくい
日系企業の転職活動では、転職回数が多いとそれだけでマイナスイメージを持たれる可能性があります。一方外資系企業の場合、過去の転職回数はあまり問題にされません。チェックされるのは、「なぜ転職したのか」という理由と、「それぞれの企業でどのような仕事をしてどのような成果があるのか」という実績のみで、各企業で結果を出した上でのキャリアアップの転職であれば、むしろ歓迎される傾向があります。
《デメリット》
①研修や育成制度が少ない
日本国内企業は、新入社員に対して長期スパンで丁寧に教育するという考え方が根強く、育成計画に基づいて研修やサポートを用意するのが一般的です。しかし外資系企業では、個人のスキルアップはその人本人次第の行動に委ねられていて、会社が提供する教育制度はそれほど充実していません。新しいスキルアップの為には、自らが考え行動している必要があります。
②完全実力主義・成果主義
外資系企業では、年齢や社歴などに関係なく、採用後に成果を出せるかどうかが評価の基準となります。プロセスを含めて、目に見える成果を出した人だけに昇給・昇格のチャンスがあるのです。
・ワーホリ中の過ごし方で可能性は広がる
ここまでいかがでしたでしょうか?もしかすると外資系企業に対して、「ハードル高いかも…」と感じた方もいるかもしれません。
でも、もしこれから留学・ワーホリを希望している方は、滞在中の行動次第でチャンスを掴める可能性は大いにあります。具体的には、次に挙げることを心がけ実行してみましょう。
①はっきりと自己主張する
日本で美徳とされる謙遜も、海外や外資系企業では「意欲のない人」「仕事ができない人」という評価につながる可能性があります。諦めずに自分の言葉で相手に伝えることを意識しましょう。
②異文化に柔軟になる
国籍が違えば、常識も、考え方も違って当然です。違いを受け入れ理解する心が、人を大きく成長させます。
③ビジネス英語
例えば外資系企業で働く場合、取引先や上司が外国人の可能性はあります。カジュアルな英語表現では失礼に当たるので、フォーマルな英語表現やビジネス英語の勉強をすると後に役立ちますよ。
今回ご紹介した外資系企業の特徴はごく一般的なもので、すべての企業にあてはまるとは限りません。「外資系企業」と一括りにせず、企業ごとに下調べをして、風土やスタンスが自分に合うかしっかり見極めることを大切にして下さいね。
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