“出稼ぎワーホリ“。それ、本当にやりたいことですか?【キャリアコラム#69】

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今、話題の“出稼ぎワーホリ“。連日テレビやネットで取り上げられ、注目を浴びています。円安の影響もあり、「海外の方が稼げる!だからワーホリに行こう!」と考え始めた方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、“出稼ぎワーホリ“は、皆さんが本当にやりたいことですか?

本日はキャリア形成の視点から“出稼ぎワーホリ“について徹底解説をしていきます。“出稼ぎワーホリ“に興味はあるけど、本当にそれでいいのか!?一度立ち止まって、一緒に考えてみませんか?

 


<目次>

■“出稼ぎワーホリ“とは?

■“出稼ぎワーホリ“の現状

■“出稼ぎワーホリ“はキャリア形成につながるのか?


 

■“出稼ぎワーホリ“とは?

“出稼ぎワーホリ“とは、海外で働いたほうが日本よりたくさんの収入を得ることができる!と期待されて注目され始めた新しいワーホリの形です。しかしその期待とは裏腹に“出稼ぎワーホリ“は良いことばかりではありません。

 

そもそも皆さんは、“出稼ぎ“の本来の意味をご存知でしょうか。

“出稼ぎ“とは?

一定期間、自分の本来の居住地を離れて働き、就労期間が終了した後は元の居住地に帰ること。世界的には、開発途上国や中進国の人々が先進国で出稼ぎを行う、ということが広く行われている。独身の人が出稼ぎを行う場合は、たとえば自分の本来の居住地には仕事が無く就職先が無く貯蓄も無ければ、「出稼ぎをするか、今の居住地以外の土地で仕事がある地域に完全移住するか」という選択を迫られるわけで、前者を選ぶと出稼ぎとなる。
参照)Wikipedia

 

そう。本来、先進国で日本に仕事がある我々日本人にとって“出稼ぎ“をするというのは不必要な選択であると捉えることができるでしょう。

 

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それでも、“出稼ぎワーホリ“が「日本よりたくさんの収入を得ることができる!」思われている理由は下記の2点からです。

①ワーキングホリデーは海外で働ける制度だという思い込み

ワーキングホリデー(ワーホリ)は1年間(国によっては2年間、最長3年間の国もあり)の中で、フルタイムで働くことは可能です。ワーホリの就労に関する注意事項として外務省で定められているのは「滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労」となり、実は働くことが目的ではありません。よってワーキングホリデーは本来“出稼ぎ“という位置づけではありません。

参照:外務省 ワーキング・ホリデー制度について

 

②円安の影響で海外の方が稼げるという思い込み

現在は「超円安」と呼ばれる状態です。

円安比較BLOG

同じ金額をオーストラリアで稼いでも、日本円に換えるだけで1か月35万の稼ぎなのか、48万の稼ぎなのかでは大きく違ってきますよね。

 

でも実際はワーホリ滞在中の方からこんな声も・・・・

■報道されている「日本より年収が上がった人」はマネージャークラスなどのごく一部の人の話・・・
■雇用形態はアルバイトなので必ずたくさんシフトに入れてもらえる保証はありません。
■現地の物価も高騰しているので、稼いだ費用は生活費に消えます。特に家賃と食費が高いです。
■この円安がいつまで続くかはわかりません。「今」の円安の状況だけをプラスに捉えて「海外の方が稼げる」と思い込むのは少々リスクがあるかもしれません。

 

■“出稼ぎワーホリ“の現状

ではここで、“出稼ぎワーホリ“の現状を見ていきましょう。

≪事例1≫:最低賃金以下で働かされる

各国で最低賃金が定められていますが“出稼ぎワーホリ“のためまだ英語が流暢ではない状況で仕事探しをすると最低賃金以下で働かされる場合があります。抗議をしたくても英語で抗議ができない。「嫌なら辞めていいよ。」と言われ、仕事がなくなるのは嫌なので泣き寝入りして働くしかない。こんな現状でも“出稼ぎワーホリ“をしたいですか?

≪事例2≫:日本人とばかり働く

各国には日本食レストラン(ジャパニーズレストラン)がたくさんあります。そのほとんどが日本人が働いています。「日本食を広めたい!」と思って海外で働くのは夢実現のための素晴らしい行動と選択だと思います。しかし、「そうではないが、とりあえず英語が話せないので日本人ならコミュニケーションを取れる日本食レストランで働く。」という“出稼ぎワーホリ“は、皆さんが本当にやりたいことでしょうか?

≪事例3≫:重労働を強いられる

ファームや飲食店など職場によっては重労働を強いられることもしばしば。1日8時間以上の労働や必要以上に体力のいる仕事を連日続け身体を壊してしまうケースもあります。過酷な労働環境を選択してまで“出稼ぎワーホリ“をする必要性はあるのでしょうか。

≪事例4≫:英語力が上がらず帰国を迎える

“出稼ぎワーホリ“で行く多くの方が十分な英語力がないまま渡航しています。そうすると現地でできるお仕事は日本食レストラン(ジャパニーズレストラン)のみとなります。せっかく海外に1年もいたのに英語力が上がらず帰国となるのが“出稼ぎワーホリ“の末路です。

 

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■“出稼ぎワーホリ“はキャリア形成につながるのか?

ワーホリ帰国後は多くの方が就職活動をすることになります。その際に1年間海外で“出稼ぎワーホリ“をしていたということはキャリア形成につながるのでしょうか。

“出稼ぎワーホリ“では確かに「お金」と「海外で仕事をした」という事実は残ります。しかし就職活動やキャリア形成の面ではそれだけでは十分とは言えません。

 

人事担当の多くは海外経験者を採用する際に下記を期待しています。

●高い語学力(TOEIC800点以上、IELTS6.5以上など)
●コミュニケーション能力
●積極性・主体性
●問題解決能力
●視野の広さ

 

これらは、“出稼ぎワーホリ“ではなく“ワーホリ“で行くからこそ得ることができます。ワーホリでは語学力を高めたり、多国籍な友人を作ったり、様々な仕事・ボランティア・旅などの多くの経験をすることができます。

 

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だからこそ、“出稼ぎワーホリ“は、皆さんが本当にやりたいことですか?と問いたくなります。

 

ここまで読んでくださった皆さんは、「日本ワーキング・ホリデー協会はワーキングホリデーをサポートする団体なのに、夢のないことを言うなぁ~」と思われるかもしれません。私たちは決して“出稼ぎワーホリ“という選択を否定するつもりはありません。

しかし私たちは、ワーキングホリデーで“出稼ぎ“をするだけではなく、“ワーキングホリデーの経験を今後のキャリアに活かしてほしい“という願いを込めて日々サポートをさせていただいています。

 

今とても注目を浴びている“出稼ぎワーホリ“。一度立ち止まって、「本当に自分がやりたいことなのか?」考えてみませんか?

 

 


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この記事の内容は 2022年12月03日 (土) に書かれたものです。

情報が最新ではない可能性がありますのでご注意ください。


カテゴリ : ワーホリ留学キャリア コメント : 0件
タグ : キャリアコラム, ワーキングホリデー, ワーホリ, 円安, 出稼ぎ, 出稼ぎワーホリ

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