イギリス国歌の歌詞が変更された?歌詞の意味と背景

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2022年9月8日、イギリスのエリザベス女王が死去され、新たに長男チャールズ3世新国王が即位されました。

 

それに伴い、イギリスではチャールズ3世の肖像が描かれた紙幣や硬貨、切手が新たに発行されるなど、様々な変化が。その一つが、イギリス国歌の歌詞の変更です。

今回は、イギリス国歌の歌詞の内容について、また歌詞の変化についてご紹介します。

 


<もくじ>

・イギリス国歌の背景

・イギリス国歌の歌詞とその意味

・イギリス国歌の歌詞が変わった?


 

・イギリス国歌の背景

イギリスでは、「God Save The King」という曲が国歌として歌われています。しかし実はこの曲、法律などで正式にイギリス国歌として定められている訳ではありません。

 

「God Save The King」の成り立ちは古く、17世紀にまでさかのぼる可能性があるとされています。作曲者や作詞者は不明で、オリジナルがどのようなものかはっきりしない為、歌詞は伝統的なものがいくつかのバージョンで存在しています。

 

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今広く歌われている歌詞は、1745年に愛国歌としてロンドンで初めて公に演奏されたもの。この年9月、イギリスのチャールズ・エドワード・スチュアート公が「プレストンパンズの戦い」に勝利したことを祝い、シアターロイヤル楽団が「God Save The King」をアレンジして演奏しました。これが大成功をおさめたのが、今の国歌の始まりと言われています。

 

大衆を強く惹きつけた「God save the King」はすぐに他の劇場にも広まり、君主が公共の施設に入場する際はこの曲で出迎えるという習慣が確立されました。そして19世紀初頭には、国歌として定着していたようですね。

 

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・イギリス国歌の歌詞とその意味

では実際に、「God save the King」の英語の歌詞と、その日本語訳を見てみましょう。ここではスタンダードバージョンの歌詞をご紹介します。

 

イギリス国歌は伝統ある古い歌詞ですし、国歌として威厳を持たせるためもあり、日本語訳として紹介されているものも格式張って分かり難いものが多いようです。

そこで今回は、現代人の私たちにも分かりやすいように、出来るだけ飾り立てずシンプルに、イギリス国歌を日本現代語訳してみました。

 

[1]

God save our gracious King!(神さま、慈悲深い我らの王をお守りください!)

Long live our noble King!(我らの気高い王よ、万歳!)

God save the King!(神さま、王をお守りください!)

Send him victorious,(彼に勝利を、)

Happy and glorious,(そして幸せと栄光を与えて下さい)

Long to reign over us:(その治世が長く続くよう)

God save the King!(神さま、王をお守りください!)

 

[2]

O Lord our God arise,(ああ主よ、神よ、立ち上がり、)

Scatter his enemies,(敵を蹴散らし、)

And make them fall:(彼らを倒してください)

Confound their politics,(彼らの策を打ち負かし、)

Frustrate their knavish tricks,(彼らの狡いたくらみを打ち砕いてください)

On Thee our hopes we fix:(我らの希望はあなたに掛かっているのです)

God save us all.(神さま、我らをお守りください)

 

[3]

Thy choicest gifts in store,(神さまからの最良の贈り物が)

On him be pleased to pour;(喜びの中、彼に降り注ぎますように)

Long may he reign:(彼の治世が長く続きますように)

May he defend our laws,(彼が我らの法を守り、)

And ever give us cause,(そして常に我らに理想を与えてくれますように)

With heart and voice to sing,(心を込めて歌おう)

God save the King!(神さま、王をお守りください!)

 

イギリス国歌の歌詞は6番まで続きますが、公式の場では大体1番と3番だけを歌うことが多いようですね。2番の歌詞は戦争に関する内容で攻撃的な言葉が使われているため、国歌として相応しくないとして、近年は避けることも多いとのこと。

 

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・イギリス国歌の歌詞が変わった?

イギリス国歌はその時代を統治する王や女王に捧げる歌として歌われます。その為、君主の性別に合わせ、「King」が「Queen」になるなど、国歌の歌詞が変化するのです。

1952年のエリザベス女王の即位以来70年間、イギリスの国歌と言えば「God Save The Queen」でした。それが今後は、「God save the King」にまた変わって行くと言うことなんですね。

 

ただし、変化するのは「Queen」と「King」という単語だけではありません。それに合わせて、これまで「She」だった部分は「He」に、「Her」は「Him」に変わります。

 

70年間歌い続けてきた国歌の歌詞がある日から急に変わってしまうなんて、なんだか不思議な気がしますね。イギリス国民の皆さんにとっては、国歌を歌うのに何だか耳慣れない心地がする期間がしばらく続くことでしょう。

 

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いかがでしたか?

次にイギリスの国歌を耳にすることがあったら、変化した部分に注目して聞いてみて下さいね。

 

 


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この記事の内容は 2022年09月26日 (月) に書かれたものです。

情報が最新ではない可能性がありますのでご注意ください。


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