皆さんは、「オノマトペ」という言葉を知っていますか?
オノマトペとは、「ガチャガチャ」「サラサラ」「イライラ」「シトシト」など、音や様子、状態をそれらしい音で表す表現のことです。日本語は世界の中でもオノマトペの単語数が非常に多く、オノマトペによって表せる表現が豊かな言語だと言われています。
この記事では、皆さんにとって馴染みの深いオノマトペを、英語でどう表現すればいいのか、いくつかのジャンルに分けてシリーズでご紹介していきます。
今回は、自然の中にあふれる音や様子を表現しているオノマトペについてまとめてみました!
<もくじ>
・雨や水の音/様子を表すオノマトペ
・火や光の音/様子を表すオノマトペ
・風や空気の音/様子を表すオノマトペ
オノマトペには、実際に自然の中で生まれる音を言語的な音で表す擬音語(擬声語)と、音ではなく、物事の様子や状態を音に例えて表す擬態語が含まれます。
・雨や水の音/様子を表すオノマトペ
海や川、空から降る雨、グラスに注ぐ水など、身の回りにあふれている水。それらを表すオノマトペは日本語にも多く存在します。英語ではどのような表現をするのか、一緒に見てみましょう!
dripもdribbleも、「水の一雫」や「落ちること」を表すdropと関連が深いオノマトペですね。dripはドリップコーヒーのように、雫が断続的にポタ、ポタ、、、と落ちる様子を表します。dribbleは、どちらかと言うと雫の形をとるというより、タラタラと滴り落ちるイメージですね。サッカーやバスケットボールのドリブルもこの単語です。
水が跳ねる様子を表すオノマトペはいくつもありますが、splashは何かが水に落ちてバシャンと水しぶきが上がる様子、splatterは跳ねた水が飛び散る様子を表しています。splashというと、池や湖など、ある程度大きな水の集まりが必要なイメージですが、splatterは液体の量にはあまり注目しません。「絵の具が飛び散ってキャンバスが汚れた」「カップを倒してコーヒーがテーブルに飛び散った」などという時にも使えます。血が飛び散る「スプラッタ映画」もこのsplatterですね。
また、雨が強く降る様子を表すpouringのpourは、液体を注ぐという動詞でもあります。お茶をカップに注ぐような勢いで、空から水が注がれている様子をイメージすると覚えやすいですね。
・火や光の音/様子を表すオノマトペ
暖炉で火が静かに燃える音は、何だか聞いているとリラックス効果がありますよね。また、実際に音がなくても、星が光る様子や太陽がじりじりと焼き付ける様子は英語のオノマトペでどんな表現があるのでしょうか。
flareは揺らめく炎を表す言葉で、flame upと言うと、パッと勢いよく燃え上がる様子を表現するオノマトペとして使えますが、「フレアスカート」などのように、「大きく広がる」ものを指すこともあります。
光り輝く様子を表現するオノマトペもいくつか種類がありますので、どんな使い分けができるのか見てみましょう。
最も一般的な「光る」の表現はshinyで、自ら光っている様子も反射している様子もどちらもあらわすことが出来るオノマトペです。glitterやsparkleは主に宝石などが光を反射してキラキラ輝いている華やかなイメージの言葉ですね。twinkleやflickerは、どちらも明滅する光を表すオノマトペです。twinkleは主に星や瞳のきらめきについて、flickerは主にロウソクや電灯などの明かりについて表現するときに使いやすいです。
flashは、カメラのフラッシュや雷の稲妻のように、一瞬だけ強く目を射る光を表しています。dazzleは、光が強くて「目がくらんでしまうような」という意味合いを含むオノマトペなので、夏のギラギラした強い日差しなどを表現する際に使えます。それだけでなく、「彼女の美しさにクラクラした」というように、豪華さや美しさなどの魅力などによって、その対象に夢中になったり他が見えなくなってしまっている様子を表すこともできます。
・風や空気の音/様子を表すオノマトペ
私たちを取り巻く空気も、その動きや湿度によって異なるオノマトペで表現されます。英語ではどうでしょうか?
rustleは、草や木の葉、布や紙などのような軽いものがカサカサ、サワサワと音を立てるような様子を表すオノマトペです。whisperはささやくという動詞ですが、人の声だけでなく、風が起こすような小さな音も表現できるのですね。
swishとswooshは似ていますが、swooshは風が渦を巻くような音や様子、シュッと素早く動く様子を表現しているのに対し、swishはムチや杖、尻尾などがヒュッと鋭く音を立てる様子や、動きによって布などがシュッシュッと擦れて音を出す様子をイメージさせます。
空気が湿っている様子を表すオノマトペを考える際、気温の高さも表現に影響を与えます。日本語でも、「ジメジメ」であれば気温の高低はあまり関係ありませんが、「ムシムシ」というと急に暑苦しい印象になりますよね。英語の場合、dampやhumidはジメジメと同じですが、muggyはムシムシに近く、気温の高さを伴うオノマトペになります。
いかがでしたか?
今回は、自然の中にあふれる音や様子を表すオノマトペに注目してご紹介してみました。オノマトペから、更に言語に対する興味を持ち、理解を深めていけると楽しいですね!
引き続き色んなオノマトペをジャンル別にご紹介してきますので、楽しみにしていてくださいね♪
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