みなさんは、「温泉」というキーワードからどんなものを連想しますか?「リラックス」「リフレッシュ」「のんびり」という言葉が出てくる人が多いのではないでしょうか。もしくは、「温泉旅館」「露天風呂」など場所を連想するかもしれません。
しかし!このような日本の温泉とはかけ離れた温泉が、世界には存在しているんです!
■ 温泉大国、ハンガリー!
温泉は「日本独自の文化」だと思っている方もいるかもしれませんが、実は海外でも天然温泉を楽しむことが出来ます。その中でもハンガリーは、世界屈指の温泉大国として知られているんです!
日本とハンガリーは単純に距離が離れており、外交的にも密な繋がりがなかったことや、ハンガリーの温泉設備が発展したのが20世紀に入ってからだったことなどが原因で、ハンガリーが温泉大国であることを知っている人は少ないかもしれません。現在は国内に80か所以上の源泉があり、ハンガリーの首都 ブダペストだけでも数多くの温泉施設を楽しむことができます。
■ 日本とハンガリー、全く異なる温泉感覚
日本の温泉と言えば、岩や木、タイルなどで囲まれた少し大きめの浴槽のことを指すことがはほとんどで、大きめの温泉でも100~200m畳くらいのサイズが一般的です。一方でハンガリーの温泉は非常に大きく、日本のプール施設と同じ規模だと考えておいて間違いありません!最初から「泳ぐための温泉」として設計されている場所もあり、広さだけでなく、15m以上の深さを誇る温泉もあるそうです!
また、ハンガリーで最も有名な温泉が「ヘーヴィーズ温泉湖」です。なんと東京ドームとほぼ同じサイズの湖がそのまま自然温泉になっており、かなりの深さがあるため浮き輪を使って温泉につかるのが主流なんだとか!水温は30度前後とそこまで高くないので、自然の魚も泳いでいます。
ヘーヴィーズ温泉湖の周辺は山がないため、晴れの日には透き通った青空の下で温泉を楽しむことが出来ます。山の四季を楽しみながら浸かれる日本の温泉も風情がありますが、ハンガリーの開放感あふれる温泉もリラックスできそうですね!
日本とハンガリーの温泉で気を付けていただきたい違いが、一つだけあります。それは、水着の着用に関して。ハンガリーの温泉はプールのような形態をとっていることが多く、ほとんどの人が水着を着用して入浴しています。場所によっては水着の着用が義務づけられることもあるので、忘れた人は水着を借りて入浴しましょう。
水温の違いも顕著に表れます。日本の温泉は40~43度、熱いところで45度くらいだと思います。しかし、ハンガリーの温泉は30度程度の「ぬるま湯」に抑えられています。これは、ハンガリーの人たちが温泉を「楽しむ場所」としてより長く楽しむために、わざとこの温度に調整されているようです。日本人には少し物足りないかもしれませんが、「大人の社交場」として温泉を楽しんでみるのも面白いのではないでしょうか。
■ ハンガリー流 温泉の楽しみ方
ハンガリーの温泉で名物となっているのが、「温泉チェス」です!なんと温泉の中にチェスボードと駒が設置されており、誰でも自由にチェスの対戦を楽しむことができるんです。ハンガリーの人たちにとって、温泉は「大人の交流場」。一説によると、昔から作家やアーティストたちも温泉チェスを楽しんでいたといわれています。
また、室内に温泉がある場合は、室内の装飾にも気を配ってみましょう!ハンガリーには歴史的建造物が多く、それらと比べると温泉施設は比較的新しいのですが、それでも内装は入浴者が退屈しないよう、美しいつくりになっています。
体だけでなく、目でも頭でも楽しめるのが、ハンガリー流の温泉といえるのかもしれませんね。
■ 温泉でパーティーナイト!?
ハンガリーの温泉で外せないのが、夜間の入浴です!日本の温泉でもライトアップなどを実施しているところはありますが、ハンガリーの温泉はその比ではありません!
なんとハンガリーの首都 ブダペストでは、夜になると公衆浴場がそのままクラブハウスと化すんです!様々なサイケデリックなライト、レーザー光、さらにスモークまでたかれ、DJやダンサー、パフォーマーが場を盛り上げます。
その時間は飲食が解禁される温泉もあるので、浴槽のなかで飲んだり踊ったり・・・と日本の温泉では通常できないようなことができる刺激的なパーティを体験することができるでしょう!
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「温泉なら日本のに行けばいいじゃん~」と思ってしまうかもしれませんが、ハンガリーでは日本とは全く異なった温泉体験をすることができます。
どの施設も日本のスーパー銭湯と同じくらいの金額で楽しむことができるので、ハンガリーを訪れた際には温泉巡りをしてみてはいかがでしょうか?