充実したワーホリ生活を送っているとついつい後回しに考えてしまいがちですが、帰国の時期が迫ってくると心配になるのがワーホリ後の転職活動ではないでしょうか。
もちろん、今は色々な選択肢がありますから、その国にもっと残る方法を探したり、今度は違う国へ挑戦される方もいるかもしれません。
あるいは、休職制度を利用して元々働いていた職場に戻る方。資格をうまく利用して同業種に転職がすぐできる方もいるかもしれませんね。
ですが、実際にワーホリ経験者の多くの方は日本へ帰国後、転職を検討されます。
ワーホリ生活を通して得た経験や学びは就職活動でも多く活かせるポイントがありますが、実際にはうまく企業に伝えることができず「自分はワーホリで何をしてきたんだろう?」「転職活動中にうまくアピールできないかも・・・」とマイナスに捉えてしまう方も多いのが現実です。
では、そうならないようにワーホリ後の転職活動をスピーディーに成功させるためにはどうしたらいいのでしょうか。今回はその方法についてご紹介していきます。
<目次>
転職活動成功のカギは「帰国前」
帰国後のことを渡航中に考え始めても、実際に行動に移すのは帰国後でいいかなと思いがちです。
確かに帰国後に本格的に転職活動をスタートしてトントン拍子に書類、面接をクリアし新しいお仕事に繋げられたという方もいらっしゃるでしょう。
ですが、実際の声として、ワーホリ協会では帰国後の皆様から
「やりたいことがそもそも見つからない」
「どうやってワーホリ経験を活かしながら仕事を探せばいいかわからない」
「自己分析ができない」
「書類選考、面接になかなか通らない」
などのお悩みも日々多くいただきます。では転職活動をスムーズに終えるためにはどうしたらいいのでしょうか。
そのカギは「帰国前」にあります。
実は帰国された方々に仕事探しから内定をもらうまでにかかった転職活動期間を聞くと平均3ヶ月でした。
もしやりたいことがわからず、自己分析の時間もかかるという場合、おおむね半年ぐらいは見たほうがよくなります。結構時間がかかるな、という印象を受けませんか?
特に日本では学歴や職歴の空白期間があるほど、「この人はその間何をしていたんだろう?」と注目する傾向にあります。
期間が延びるほど自分に不利に働いてしまうわけです。そのため、帰国前から帰国後を見据えて行動を開始することがとても重要になります。
例えば自己分析は海外からできる作業の代表格です。ワーホリ期間の半分を過ぎたら一度は自分と向き合う時間を作りましょう。
そして、興味のある分野や職種に目途がついたら関連企業の採用ページや企業理念のページをいくつかチェックしてみましょう。
すると、残りのワーホリ期間でどのようなことを学んだり意識をすれば希望企業の求める人材像になれるのかのイメージがつきやすくなります。
企業によっては同職種での職務経験や元々ある一定の語学力がないと応募できない条件もあるでしょう。
現地にいる間からそういった情報を集めることは自分のワーホリプランを見つめなおすキッカケにもなり大変重要です。
また、企業によっては海外から応募が可能な場合もあるので履歴書、職務経歴書も早い段階から準備できるとよりスムーズに日本での転職活動を進めることができます。
渡航中に意識してほしいこと
では次に企業が求める能力を身に着けるために渡航中に意識してほしいことを見ていきましょう。
まずはやはり語学力の向上です。
ワーホリ・留学の経験を活かすなら外資系などのグローバル企業へ転職を目指す方も多いはずです。
そうであれば自ずと語学力は求められ、特に書類選考の時点では語学関連の資格があるかという点も重要視されます。
英語で見るならばTOEIC800点以上、IELTS6.0以上、ケンブリッジ検定FCE以上は目指して行きましょう。また、面接に進めば英語での面接を設けている企業も多いです。
スピーキングの面でもアピールできる資格を持っておくと自信に繋がりますね。
次に自分だけのオリジナルストーリーを準備することです。
ワーホリは、何もしない、勉強する、仕事をするなど現地でのプランが自由に作れる分、自分ならではのストーリーを企業にアピールできることはとても大事です。
ただ海外に行った、現地で生活した、異文化を学んだ、というありきたりな内容ではアピールとしては不十分になります。
ワーホリだけで見ても年間約2万人の渡航者がいるわけですから、これでは他の人と差別化ができませんよね。
現地で何のためにどういうことをしたのか、生活をする上で自分が工夫した点は何なのか、その経験をどのように就職先で活かせるのか、こういった自分ならではのオリジナルストーリーをアピールできるよう常に意識しながら現地生活をしましょう。
そして企業で働く上では欠かせない資質を磨くことも重要です。
例えばコミュニケーション能力、主体性、計画力などビジネスの場面では欠かせない資質を、海外での経験を踏まえたからこそ実体験ベースで自分の言葉に落とし込み伝えられるように意識してしてください。
ワーホリ経験をうまくアピールするためには?
では実際に書類や面接の段階でどのようにワーホリ経験を落とし込んでいくかを考えていきましょう。
まず大事なことは、希望する企業が求める人材像を知ることです。
企業が求めているのは、ただワーホリ経験があるあなたではなく、その経験を活かして会社であなたが働いて活躍してくれるのか、イメージができるかどうかです。
どんなに素晴らしい資格やアピールポイントがあっても、企業には合わない、働くイメージがわかないというような印象を持たれてしまうと内定にはなかなか繋がりません。
そのため、この会社ではどんな人物像が求められているのかをしっかりリサーチすることを怠らないようにしましょう。
働いた上での将来展望もしっかり伝えられると、とても良い印象を持ってもらうことができます。
そして自分の強みをしっかり理解することです。
自分の良いところ、強みについてじっくり考えたことはありますか?自己分析もそうですが、実は自分について考えることはなかなか難しい作業です。
例えば、当たり前に行っている作業でも他の人には難しいのであれば自分の強みと言えるかもしれませんが、当たり前にできることを強みと認識するタイミングはいつなのでしょうか。
また、自分が苦手なことは、言葉を言い換えるだけで自分の強みに変わるケースもあります。
大事なのは、自分の強みや良いところを自覚するには周囲の友人や家族に聞いてみたり、苦手なことも含めて一度書き出してみることです。
物事は客観的に見て初めて気づくことも多くあります。
丁寧に作業を行うことで、誰もが必ず見つけ出すことができますから面倒さがらずに取り組んでみてください。
もしたくさん挙げることができたのであれば、事実ベースでご自身の過去の仕事やワーホリ経験から具体例を挙げてアピールできるポイントを探してみましょう。
誰にも負けないあなたの良いところ、強みがしっかり出てくるはずです。