Brexit: イギリスのEU離脱について –
今イギリスで何が起きているのか、これから何が起きるのか、ゼロから一緒に見ていきましょう。
5. 「Brexitを巡るキーワード2 – ソフトとハード」
最初の数回は、イギリスのBBCで連載されている記事 “All you need to know about the UK leaving the EU: イギリスのEU離脱について知る必要のあること全て” からピックアップして見ていきます。
Brexit: All you need to know about the UK leaving the EU [BBC]
前回の記事: 「Brexitを巡るキーワード1 – シングルマーケット」でシングルマーケットが、EU連合にしている国々が一つの国の中にいるようにというコンセプトのもと作られたことがわかりました。
今回は、このBrexitの記事を追っていると必ず目にする、ハードとソフトというキーワードを見ていきます。
今日の記事は前回同様下の3つを参考にしています。
What is the single market?
What do ‘soft’ and ‘hard’ Brexit mean?
What’s the difference between the single market and the customs union?
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「ソフトブレクジットとハードブレクジット」
シングルマーケット同様、Brexitの記事を読んでいると、今回のキーワード”ソフトとハード”が頻繁に出てきます。
このソフトとハードという言葉は、“イギリスがどこまでの大きなBrexitを起こすか”という指標のために使われています。
例えばハードブレクジットが実行された場合、これまでのようにイギリスとEUの他の国での自由な人やモノの行き来ができなくなるということが考えられます。
そうすると、EUの他国からイギリスに仕事をしにくる(若しくはその反対)の場合、その人はビザを申請する必要性が出てきます。
また、イギリスとの貿易に関税が掛かるようになれば当然、イギリスと今まで同様のコストでの貿易はできなくなってしまいます。
これだけで、イギリスで働く人が減り、貿易のチャンスが減る。
イギリスの経済が悪化することが、予想に難しくありません。
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逆にソフトブレクジットは、シングルマーケットのメンバーであり続け、モノや人の移動が自由に行われることが予想されます。
現在ノルウェーがこのような立場を取っています。
ソフトとハード、この間に公式な線引きはありません。
政府は21ヶ月のtransition後、カスタムカントリーから抜けることを発表していますが、具体的にそれが実行されるのか、現実的にどうなるのか、今、リアルタイムでこのルール作りの為の議論が行われています。
イギリスは今、その歴史の中で大きな変化の渦中にいます。
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ここまでの5回の連載で、Brexitのポイントが見えて来ました。
今まで使ってきたBBCの記事”All you need to know about the UK leaving the EU”からの引用は今回で一度終わりにし、次回からは、他のニュース記事を取り上げて見ていきたいと思います。
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( 文 : 杉 浩毅 )
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