アイルランドやオーストラリアの英語は訛っている、そんな話を聞いたことがあるかもしれません。
確かにアイルランドの英語は、日本人がよく知る英語と比べて、かなり異なって聞こえると思います。しかし実際にアイルランド人の方たちと会話をしていると、彼らの温厚な人柄も相成って、会話の理解に苦しむということは少ないと言われています。
今回はそんなアイルランドの英語の特徴と魅力について、解説していきます!
■ アイルランド英語が訛っていると言われる所以
アイルランド英語の発音や特徴は、「イギリス英語」に近いとされています。一方、日本人が学校で習ったり、普段ラジオやテレビで聞く英語は基本的に「アメリカ英語」です。
「イギリス英語」を基準に考えるとアイルランド英語は訛りがほとんどないと言え、「アメリカ英語」を基準に考えるとアイルランド英語はかなり訛っていると言い換えることが出来ます。
訛りとは、普段聞きなれていないアクセントに対して使われることが多いので、アイルランド英語やイギリス英語に馴染みのない日本人は、アイルランド英語の事を「訛っている」と解釈してしまうんですね。
■ アイルランド英語の特徴
アイルランド英語の特徴は大きく分けてふたつあります。ひとつは「発音」、そしてもうひとつは「スピード」です。
発音に関してはイギリス英語に近い部分が多いですが、アイルランド英語の特徴として「こもったような発音」が挙げられます。特に特徴的なのが「i」や「u」の発音。
日本人は「i」を「アイ」と読みますが、アイルランド英語では「オイ」と読みます。そのため、「I am Irish」というフレーズが、「アイ アム アイリッシュ」ではなく「オイ アム オイリッシュ」と発音されるんです!
また、「u」をしっかり「ウ」と読むため、「bus」は「バス」ではなく「ブス」、「Dublin」は「ダブリン」ではなく「ドゥブリン」と発音されます。
もちろんアメリカ英語的な発音でも相手には通じるので、無理にアイルランド英語の発音に合わせる必要はありませんが、最初は戸惑うかもしれませんね。
もうひとつの特徴が、話すスピード。アイルランド英語は話すスピードがとにかく速いことで有名なんです。そのスピードは、ネイティブでも思わず聞き返してしまうほど!慣れないうちは「ゆっくり話して~」と相手に伝える癖をつけるといいかもしれませんね。
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このように、アイルランド英語は日本人になじみのない「発音」と「スピード」のため、聞き取りに苦労しそうなイメージがあります。しかし、アイルランド英語やイギリス英語は、日本人的に「カタカナ英語」のように聞こえ、逆に聞き取りやすい場面もあるんです。
日本人は英語にあこがれを持っていることが多いので、「きれいな英語を話したい」と考える人が結構います。しかし、この日本人が考える「きれいな英語」とは、アメリカ英語であることを改めて理解する必要があります!
英語は現在、50カ国以上で公用語として使われています。国が変われば、その国独自の英語が使われています。最近では国ごとの英語の違いで偏見を持たれることは少なくなってきました。
なので、「英語の訛り」に偏見を持つのはやめて、自分の好きな国でその国の英語を身につけるとよいでしょう!