フランスドイツ比較シリーズもいよいよ中盤戦にさしかかってきました。
今回は「美食の国」と名高いフランスと、一般的に質素な食事が取られているドイツを比較していきます。
ルーツはさておき、フランスは「肉」「野菜」「魚介」「パン」「スイーツ」「ワイン」など洗練された食事が多く提供されています。
ドイツは気候なども相まって作物があまり取れない地域でもあり、質素な食事や「保存食」のほうに注力された歴史背景があります。
※フランスで人気のムール貝の酒蒸しとフライドポテト
フランスの食事の文化は、高度に発達したコース文化で、「オードブル→スープ→魚→肉→サラダ→チーズ→デザート」がフレンチでは基本です。また、フランスでは食事もさることながら、味付けに使う「ソース」の洗練されている国とも言われています。
地域でも差があり、プロヴァンス・バスク・ノルマンディー・ブルゴーニュなど、それぞれ特色ある料理を提供しているのも他の国にはない大きな特徴です。
ドイツは大きく分けると南と北の二つのみ。
南は肉を中心にしたソーセージなどの肉文化、北は海を利用した海水魚を食する文化があります。比較的質素で、味付けもシンプル。私も実際にドイツに住んでいましたが、正直凝った料理はあまりなく、質素で簡単なものが多かったような気がします。
【ワインとパンとチーズと】
やはりフランスで代表的なものをあげると「ワイン」「パン」「チーズ」でしょうか。
ワインは日本でも愛好家の多い「ボジョレーヌーヴォー」であったり、産地としてはボルドー、ブルゴーニュなど必ず一度は聞いたことのある名前だと思います。
Champagne
シャンパーニュ(シャンパン)はフランスの地方の名前って知ってましたか?シャンパーニュ地方で生産されるお酒はブランド物として嗜好品としても有名ですね。フランスではシャンパンは食間酒として出されるそう!びっくりですね!
パンもフランスは有名!フランスのパン消費の80%を支えるバゲット、日本でも一般的なクロワッサン。朝食は絶対にパン。ジャムを塗ったり、定番のヌテラ。
見たことありますか?イタリア発祥のチョコレートペースト。ヨーロッパでは朝のお供は絶対にこれ。(Amy、Shohei公認(笑))
「朝食では必ずテーブルに置いてある」、これはヨーロッパあるあるかもしれません。オーストラリアのベジマイトみたいな感じ?と言われますが… いやいや、もっとおいしいです。笑
フランス大使館のサイトより引用ですが。フランスは300種類のチーズの国と呼ばれます。種類豊富なチーズですが、硬さや表皮の含有量によって、白カビ軟質チーズ、非加熱圧搾チーズ、硬質チーズなど、いくつかに大別できます。フランスの主要なチーズの特性を紹介します。ということで、チーズ大国でもあるフランス。
私はお隣ドイツに住んでいましたが、輸入品のチーズはだいたいフランス産だった覚えがあります。チーズ好きにはもってこいですね。
【ビールとソーセージとジャガイモと】
ワイン・パン・チーズのおしゃれな並びからは想像もつかない質素さですが、私がドイツでほぼ毎日飲食していたのがこの3つ。笑
以前も紹介した通り銘柄で言えばビール大国ならではの5000種類。私が住んでいたミュンヘンは特にですが、ビールは200種類以上、値段も500mlで70セント(100円)程度となぜか水より安い(笑)スーパーマーケットで陳列棚に行くと、だいたい4列くらいはビールコーナーなので選ぶだけでも一苦労。
ドイツと言えば、ソーセージ。じゃないでしょうか。意外?かもしれないですが、ドイツ人の食生活の中心は「肉」です。
特に南部は内陸で海が遠いので、魚はほぼ売っていないですし、ソーセージを始めレバーケーゼなどのお肉が食卓のメインになります。
ソーセージはドイツ語で「Wuerst」(ヴルスト)
ミュンヘン名物、白ソーセージは「Weisswuerst」(ヴァイスヴルスト)
観光などするのであれば基本的にビアホールで夜にお目にかかることが多いのですが、基本的に白ソーセージは日中(できれば昼まで)に食べるのが現地の方の楽しみ方。傷むのが大変早く、出荷後すぐに食べる必要があるためだと言われています。
「ソーセージは教会の正午の鐘を聞くことはゆるされない」ということわざがあるほど。笑
ソーセージは本当に国民食で、露天で歩き売りをしている方がいたり、日本でいう駅の出店のようなところで売っていたり、手軽に食べられます。
ドイツで有名なジャガイモ料理は「クヌーデル」
ふかしたジャガイモをつぶして団子状にするのが一般的ですが、地域によってはパンをつぶして作ったり、中にお肉を入れたりすることもあります。日本でいう餃子のイメージ。
また、ドイツでポテトサラダを食べたことがある方もいらっしゃるかもしれないですが、ドイツのポテトサラダは酸っぱいです。笑
最初、ポテサラやん!!やった!!ってなったんですが、一口食べて「おい〜〜〜〜」となったのを今でも鮮明に覚えています。
またフライドポテトもヨーロッパでは一般的。「Fritz」と呼ばれるフライドポテトは実はベルギー発祥と言われていて、お昼ご飯で食べたりなどけっこう一般的。
私が滞在していた時に大好きだったお店は「pommesfreunde」(ポメスフロインデ)というお店。
Duennne Pommes(デュネポメス)(薄切り、日本のフレンチフライドポテト)
Dicke Pommes(ディッケポメス)(厚切り、太いポテト)
から選べて、何より良かったのはソースがセルフで、また常時10種類ほど置いています!(写真)
わさびマヨ、カラメル、などなど、女性にもすごく人気でした。
【国が変われば、食生活もさまざま】
こんなにも近い二つの国なのに、全く違う食生活。
古代の移民生活や、海があるのかないのか、などいろいろな要因が組み合わさって食文化は形成されていきます。
でもやっぱり帰ってきて思ったのは「日本食が世界一おいしい」ということ。日本は特有の島国なので肉・魚・野菜、バランス良く取れる恵まれた国です。
しかし、やはり海外に行ったらその国特有の「食」を体験することは大切なことです。それこそホームステイなどはその国の食を直に体験できるので私は今でもホームステイは良かったなあと覚えています。
あんまり飲めなかったビールが飲めるようになったり、フライドポテトがあまり好きじゃなかった私がポテト好きになったり、その国に行って気づくその素材の良さもあるのではないかと思います。
みなさんもぜひ世界中の食文化を体験されてみてくださいね!
福岡 しょうへい