元ITエンジニアの38歳夫婦が、安定した日本での生活を手放してニュージーランドへ移住を決意。年齢の壁、言語の不安、キャリアチェンジの恐怖…数々の困難を乗り越えて掴んだのは、平日は現地企業でエンジニアとして働き、週末は雄大な自然の中で登山を楽しむ理想の生活でした。
「もう遅い」と諦めかけていた夢を、なぜ彼らは叶えることができたのか?専門職としてのスキルをどう活かし、現地就職を成功させたのか?夫婦での海外移住に必要な準備と心構えとは?
30代後半からでも決して遅くない、海外での新しい人生を切り開くためのリアルな体験談と実践的なアドバイスを、包み隠さず全てお伝えします。
1. 年齢は単なる数字だった – 38歳夫婦のニュージーランド就労成功実体験
「35歳を過ぎてからの海外挑戦は遅すぎる」そんな先入観を完全に覆したのが、東京でITエンジニアとして働いていた田中夫妻(仮名)の体験談です。
夫の健太さん(38歳)は大手SI企業で12年間システム開発に従事し、妻の美穂さん(36歳)はWebデザイナーとして8年のキャリアを積んでいました。二人とも安定した職に就いていましたが、「このまま定年まで同じ環境で過ごすのだろうか」という漠然とした不安を抱えていました。
転機となったのは、健太さんが参加した技術カンファレンスでの出会いでした。そこで知り合ったニュージーランド在住の日本人エンジニアから「年齢よりもスキルと経験が重視される」という現地の就労事情を聞いたのです。
実際に移住を決意してから就労ビザ取得まで約18ヶ月。健太さんはオークランドのフィンテック企業でシニアデベロッパーとして、美穂さんは地元のマーケティング会社でUIUXデザイナーとして採用されました。面接では年齢について一度も質問されず、代わりに「これまでのプロジェクト経験」や「問題解決能力」について深く堀り下げられたといいます。
「日本では『35歳の壁』を意識していましたが、こちらでは経験豊富な人材として評価されています」と健太さん。現在は週末にトレッキングを楽しみながら、夫婦それぞれが専門性を活かした仕事に従事しています。
現地の同僚には40代、50代で転職やキャリアチェンジを成功させた人も多く、「年齢を理由に夢を諦める必要はなかった」と二人は振り返ります。
このセクションのまとめ
38歳のIT夫婦が海外就労で学んだのは、年齢よりもスキルと経験が評価される環境の存在でした。日本の「35歳の壁」という概念に縛られず、夫婦それぞれの専門性を活かしてニュージーランドで理想的なワークライフバランスを実現しています。
2. 専門スキルを活かした海外移住の道筋発見 – 決意の瞬間
私たち夫婦が海外移住を本格的に考え始めたのは、結婚3年目の春でした。当時35歳だった夫のIT業界での激務と、私自身の将来への漠然とした不安が重なり、「このままでいいのだろうか」という思いが募っていました。
転機となったのは、友人から紹介された「専門職向けの海外移住セミナー」への参加でした。そこで初めて知ったのが、ITエンジニアやデザイナーなどの専門職に対する海外での高い需要と、具体的な移住のステップです。
特に印象的だったのは、講師の方が話してくれたニュージーランドの事例でした。「ITスキルがあれば年齢に関係なく就職のチャンスがある」「英語力は必要だが、技術力を重視する企業が多い」「ワークライフバランスを大切にする文化がある」といった情報に、夫婦で目を輝かせました。
セミナー後、夫は「僕のプログラミングスキルが海外でも通用するなら、挑戦してみたい」と初めて具体的な希望を口にしました。私も、海外での新しい生活に対する不安より期待の方が大きくなっていることに気づきました。
その夜、私たちは深夜まで語り合い、「年齢を理由に諦めるのではなく、専門スキルを武器に夢に向かって挑戦しよう」と決意を固めたのです。それまで漠然としていた海外生活への憧れが、具体的な目標へと変わった瞬間でした。
このセクションのまとめ
35歳の夫婦が海外移住を決意したきっかけは、専門職向けセミナーでの「ITスキルがあれば年齢に関係なく海外就職のチャンスがある」という情報との出会いでした。専門スキルを武器にすれば夢を実現できるという希望が、漠然とした憧れを具体的な目標に変えた決定的な瞬間となりました。
3. 30代後半からの海外挑戦 – ニュージーランド移住計画と準備の全記録
年齢は障壁じゃない!計画的な準備で叶えた移住への道のり
35歳を過ぎてからの海外移住は「もう遅い」と思われがちですが、実際は全く違います。私たち夫婦が38歳でニュージーランド移住を成功させた経験をお伝えします。
移住を決意してから最初に取り組んだのは、ニュージーランドの就労ビザ制度の徹底的な調査でした。特に「Essential Skills Work Visa」の要件を詳しく調べ、IT職種が対象業種に含まれていることを確認。同時に、現地の求人サイト「Seek」や「Trade Me Jobs」で実際の求人情報を毎日チェックし、求められるスキルレベルを把握しました。
準備期間は約18ヶ月。まず英語力向上に集中し、IELTSで総合6.5を取得しました。夫婦で週3回英会話教室に通い、お互いに英語で日常会話をする習慣を作りました。並行してIT資格の取得にも注力し、AWS認定資格とMicrosoft Azure資格を新たに取得。これらの資格が現地での就職活動で大きなアドバンテージになりました。
現地の生活費や住宅事情も事前に詳しく調査し、移住資金として生活費6ヶ月分に相当する200万円を準備。また、ニュージーランド在住の日本人コミュニティとSNSで繋がり、実際の生活情報を収集しました。
最も重要だったのは、現地での仕事を移住前に確保することでした。LinkedInプロフィールを英語で充実させ、ニュージーランドの企業に直接アプローチ。最終的に3社から内定をいただき、最も条件の良い企業を選択しました。
このセクションのまとめ
30代後半からの海外移住成功の鍵は、18ヶ月間の計画的な準備期間にありました。英語力向上とIT資格取得、十分な資金準備、そして移住前の就職確保という段階的なアプローチが、年齢を超えた挑戦を現実のものにしました。
4. ITエンジニアとしてのニュージーランド就職活動 – 求められるスキルと採用のポイント
ニュージーランドIT業界で評価される技術スキルと面接攻略法
ニュージーランドでのIT職探しは、日本とは大きく異なるアプローチが必要でした。まず驚いたのは、技術面接での実践重視の姿勢です。私が応募したウェリントンのソフトウェア会社では、面接で実際にコードを書く課題が出され、問題解決プロセスを英語で説明することが求められました。
求められるスキルで最も重要だったのは、クラウド技術の経験です。特にAWS、Azure、Google Cloudの実務経験は必須条件として挙げられることが多く、私は日本で携わっていたAWSプロジェクトの詳細な説明を準備しました。また、アジャイル開発の経験も高く評価され、スクラム、カンバンといった手法への理解と実践経験が面接でよく質問されました。
言語面では、技術的な内容を英語で正確に伝える能力が重要でした。GitHubのプロフィールを英語で充実させ、過去のプロジェクトをポートフォリオとして整理したことが採用につながりました。面接官からは「技術力だけでなく、チームとのコミュニケーション能力を重視している」と言われ、ペアプログラミングの経験や、異文化チームでの協働経験について詳しく聞かれました。
現地の採用担当者によると、ニュージーランドのIT企業は「技術への情熱と継続的学習意欲」を最も重視しており、最新技術へのキャッチアップ能力と、英語でのコミュニケーション力があれば、年齢や国籍に関係なく積極的に採用したいとのことでした。
このセクションのまとめ
ニュージーランドのIT就職では、クラウド技術とアジャイル開発の実務経験が必須。技術力に加えて英語でのコミュニケーション能力と継続学習意欲が重視され、GitHubポートフォリオの充実と実践的な面接対策が成功の鍵となる。
5. 夢が現実に – ニュージーランドでの仕事と週末登山の理想的な生活
平日は充実した職場環境、週末は大自然を満喫する新しい暮らし
ニュージーランドでの就職が決まった時、私たち夫婦が最も楽しみにしていたのは、仕事とプライベートの理想的なバランスを実現することでした。実際に移住してみると、想像以上に充実した毎日を送ることができています。
平日の職場環境は、日本で経験していたものとは大きく異なりました。オークランドのIT企業では、午後5時には多くの同僚が帰宅し、残業という概念がほとんどありません。私も定時で退社して妻と一緒に近所のカフェで夕食を楽しんだり、平日の夕方でも散歩に出かけたりする時間的な余裕が生まれました。
そして何より素晴らしいのが週末の過ごし方です。夫婦共通の趣味である登山を心置きなく楽しめる環境が整っています。先週末はワイタケレ山脈のカレカレビーチルートを歩き、黒い砂浜と壮大な滝の絶景に感動しました。また、トンガリロ国立公園では、活火山を間近に見ながらのトレッキングを体験。日本では味わえないスケールの大自然に囲まれた登山は、まさに私たちが描いていた理想の生活そのものでした。
同僚たちも皆アウトドア好きで、週末の山での出来事を月曜日の朝に話し合うのが恒例となっています。仕事仲間と趣味を共有できる環境も、この国での生活をより豊かにしてくれています。
現在では、平日は最新技術を学べる刺激的な職場で成長を実感し、週末は夫婦で大自然を満喫するという、まさに描いていた通りの生活を送ることができています。
このセクションのまとめ
ニュージーランドでの就職により、残業のない働きやすい職場環境と週末の充実した登山ライフを実現。平日は定時退社で夫婦時間を確保し、週末は壮大な自然でのトレッキングを満喫する理想的なワークライフバランスを手に入れた。
6. 夫婦で海外移住を成功させるためのアドバイス – 何歳からでも挑戦できる理由
年齢は障壁ではない:計画的なアプローチが成功の鍵
私たちが38歳でニュージーランド移住を成功させた経験から、夫婦での海外挑戦には年齢よりも重要な要素があることを実感しています。
まず、専門スキルの棚卸しと市場価値の把握が不可欠です。私の場合、ITエンジニアとしての10年以上の経験と、特にクラウドインフラの知識がニュージーランドの人材不足分野と合致していました。妻も日本での経理経験を活かし、現地の会計事務所で働いています。年齢を重ねた分、豊富な実務経験が逆に強みとなったのです。
次に、夫婦間での明確な役割分担と目標共有が重要です。私たちは移住準備を2年計画で進め、私がビザ申請と就職活動を担当し、妻が現地の住居確保と生活基盤の調査を担当しました。30代後半だからこそ持てる冷静な判断力と実行力で、計画的に進められました。
さらに、現地ネットワークの構築を事前に始めることも成功要因でした。LinkedInでニュージーランドの同業者とつながり、オンライン勉強会に参加することで、実際の移住前から現地の情報を収集し、面接機会も得られました。
最後に、「失敗しても大丈夫」という心構えが重要です。35歳を超えても日本での豊富な経験があれば、最悪の場合は帰国して再就職も可能です。この安心感があったからこそ、思い切って挑戦できました。
年齢を理由に諦める必要はありません。むしろ、人生経験豊富な30代後半だからこそ、計画的で確実な海外移住が実現できるのです。
このセクションのまとめ
30代後半の夫婦での海外移住成功の鍵は、豊富な実務経験を活かした専門スキルの棚卸し、明確な役割分担による計画的準備、事前のネットワーク構築、そして「失敗しても大丈夫」という心構えです。年齢は障壁ではなく、むしろ人生経験が強みとなります。
この記事のまとめ
38歳のIT夫婦がニュージーランド移住を成功させた実体験から、30代後半からでも海外挑戦は決して遅くないことが証明されました。専門スキルと豊富な実務経験を武器に、18ヶ月の計画的な準備期間を経て現地就職を実現。英語力向上とクラウド技術資格取得、事前のネットワーク構築が成功の鍵となりました。現在は残業のない職場環境で働きながら、週末は夫婦で登山を楽しむ理想的なワークライフバランスを手に入れています。年齢を理由に夢を諦める必要はなく、むしろ人生経験豊富な30代後半だからこそ実現できる計画的で確実な海外移住があることを実証した貴重な体験談です。







