普段みなさんが何気なく飲んでいる水。そんな水ですら、日本と海外とで違いがあることをご存知でしょうか。
「硬水」と「軟水」。
水分に含まれるマグネシウムとカルシウムの量に応じて、水はこの2つの種類に分別されます。水分中のカルシウムやマグネシウムが多いと「硬水」になり、逆に少ないと「軟水」になります。
軟水は体への負担が少ないので、体が弱っているときや、お茶や料理を作るのに使うのが適しているといわれています。一方で硬水は体に吸収されにくい性質があり、その性質を活かしてダイエットの際に愛用されています。
日本では水道水を含めて、ほとんどの場面で軟水が飲まれています。そのため、多くの日本人は硬水を飲みなれていません。普段軟水しか飲まない人が硬水を一度に摂取すると、おなかを壊したり、胃腸を痛めたりするんです。たかが水と侮れないですね。
また、硬水は髪や肌にも影響します。石鹸やシャンプーの成分が硬水に溶けにくいため、シャンプーの泡立ちが悪く流してもヌルヌル感が残ったりするんです。海外でヘアケア対策をするなら、硬水対応のシャンプーや、アミノ酸系のシャンプーを選ぶとよいかもしれません。
さて、なぜ今回このような話をしているかというと、海外に行って体を壊す原因の一つに飲料水があげられるからなんです。海外では日常的に硬水を飲んでいる国が多く、それを知らない日本人が前準備なく硬水を飲んでしまい数日間寝込んでしまう事例がよく聞かれます。
「水道水さえ飲まなければ大丈夫」という認識もNG!ペットボトルに入っているミネラルウォーターにも、わざとカルシウム・マグネシウム量を増やしているものもあるからです。
ちなみに、各国の硬水・軟水の割合をグラフにするとこんな感じ。(数字は硬度。高いほど硬水に、低いほど軟水になります。)
日本 - 40~80
オーストラリア - 50~170
カナダ - 150~200
イギリス - 200~300
ドイツ - 300
フランス - 300~
このように、ヨーロッパ圏は水の硬度が非常に高いことがわかりますね。
もしワーホリで硬水が主流のエリアに渡航するのであれば、いきなり水を摂取しすぎないようにし、少しずつ体を硬水に慣らしてきましょう!